本文へ移動

中日・高橋宏斗きっぱり「もちろん2桁勝つつもり」大野雄、柳、小笠原に続く4本目の先発の柱へ

2023年1月1日 11時50分

このエントリーをはてなブックマークに追加
中日・高橋宏斗

中日・高橋宏斗

 立浪監督体制2年目を迎える2023年。上位進出には若竜のさらなる飛躍が不可欠だ。昨季、6勝を挙げて将来のエース候補と期待される高橋宏斗投は2桁勝利を掲げた。
◇  ◇
 2023年の決意を示す漢字を問われると、迷わず『勝』の一字を選んだ。「先発は勝ってこそ評価されると思う。投げる試合は全部勝つ。その思いです」
 1年前では想像できない世界が待っていた。春季キャンプからアピールを続け開幕から先発登板を重ねると、4月7日のヤクルト戦(神宮)でプロ初勝利。小さなテイクバックから投じる最速158キロの直球と宝刀・スプリットを軸に三振の山を築いた。計134奪三振は堂々のリーグ3位。疲労蓄積を考慮され登板間隔こそ空いたが最終的に6勝(7敗)、防御率2・47をマークした。
 「自分が一番びっくりしてます。正直ここまでの成績が残せるとは思ってませんでした」。ちょうど1年前はどん底。ファームでも打ち込まれ0勝5敗、防御率は7・01と散々だった。「150キロを超えても、全然通用しなかった」。完全に自信を喪失した。
 転機は昨季就任した落合ヘッド兼投手コーチとの反省会。主に登板翌日に1試合を丸々振り返る。「どんな意図で投げたのか」。ときには厳しい言葉もかけられながら、1球をとことん追求。後半戦には捕手の出すサインの意図をくみ取れるようになり、投球に余裕が生まれた。
 1年の締めくくりは侍ジャパン選出。11月5日の日本ハム戦(東京ドーム)では2番手として登板。3イニング3安打無失点と上々デビューを飾った。昨季は経験がなかった中継ぎで向かったマウンドに「自分も準備をしてみて、イニング途中でいくのは、これだけ負担がかかるのかと…」と中継ぎ投手の負担を実感。「今年は長いイニングを投げつつ、回の最後まで投げきりたい」と先発としての役目を再認識した。
 さらに侍では他球団の選手から刺激も受けた。日本ハム・伊藤やDeNA・今永らとキャッチボールをこなし「球が強くて、全然落ちてこない」と驚愕(きょうがく)。さらに各選手の登板前の準備を観察しながら自分なりのルーティン確立も模索した。
 今季は、大野雄、柳、小笠原に続く4本目の先発の柱として期待がかかる。立浪監督は「2桁勝ってもらわないと困る」と最低ノルマを設定。「もちろん勝つつもり」と即答した背番号19から目が離せない。
▼高橋宏斗(たかはし・ひろと) 2002年8月9日生まれ、愛知県尾張旭市出身の20歳。186センチ、86キロ。右投げ右打ち。愛知・中京大中京高を経てドラフト1位で2021年に中日に入団。2年目の昨季は19試合に登板し、プロ初勝利を含む6勝をマーク。11月には野球日本代表「侍ジャパン」の強化試合のメンバーに選出された。今季年俸は3500万円(推定)。
おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ