河村氏(左)と林氏

 衆院山口3区内の首長選を巡り、自民党の国会議員である河村建夫元官房長官(78)と林芳正元文部科学相(59)=参院山口=の「陣取り合戦」が注目されている。林氏はかねて衆院への転身に意欲を示しており、3区で有権者が最も多い宇部市長選(15日告示、22日投開票)でも存在感をアピール。一方の河村氏は同市長選からは距離を置き、地盤固めに奔走する。

 「スケジュールが許す限り応援したい」。林氏は1日、元県議で宇部市長選に立候補を表明した篠崎圭二氏(39)の事務所開きに駆け付け、全力でバックアップすると宣言した。篠崎氏は林氏の元秘書。林氏は3日に同市で開いた集会にも篠崎氏を合流させたほか、出陣式にも出席する予定だ。

 同じく立候補を表明した前市政策広報室長の望月知子氏(49)の後援会長は、河村氏の後援会幹部が兼務している。この状況が、次期衆院選をにらんだ林氏との「代理戦争」との臆測を呼んでいる。河村氏は望月氏支援について「相談を受けていない。(後援会長は)勝手にやっている」と関与を否定。出陣式はどちらにも出席しないという。

 ■前職辞職で一変