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- クレムリン派の人々は、バイデン大統領がウクライナの首都をサプライズ訪問したことに憤慨している。
- あるロシアの国営テレビの司会者は、バイデン氏のキエフ訪問を「ロシアの屈辱を示すもの」と言った。
- バイデン大統領はウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、支援する姿勢を示した。
クレムリン派の識者は、アメリカのジョー・バイデン(Joe Biden)大統領が2023年2月20日にウクライナの首都キーウを電撃訪問したことに激怒し、それを許したロシアを批判し、モスクワにとって「屈辱」であると述べている。
ホワイトハウスはロシアのウラジミール・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対し、バイデン大統領が首都キーウを訪問してウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領と会談することを、その「数時間」前に通告していた。
ロシア国営テレビの司会者であるセルゲイ・マルダン(Sergey Mardan)は、バイデン大統領の訪問は「ロシアに対する屈辱のデモンストレーション」だと、23万1000人以上の読者がいるテレグラム(Telegram)で投稿した。
ウクライナを訪問したバイデン大統領。2023年2月20日撮影。
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マルダンは、ロシアが「我々が西側諸国全体と行っている聖戦」を遂行しているはずなのに行動を起こさなかったことに腹を立てている。
「どうやら聖戦では昼休みが起こるようだ」と彼は激怒した。
元ロシア軍司令官のイーゴリ・ギルキン(Igor Girkin)はテレグラムの投稿で、バイデン(彼は「おじいさん」と軽蔑的に呼んだ)を戦争の最前線であるウクライナのバフムートに連れて行っても何も起こらないだろうと言った。
「ジョー・バイデンがキエフに到着した」とギルキンは言った。
「おじいさん(彼はとにかく単純な挑発以外には何の役にも立たない)をバフムートに連れて行っても驚かない...。それでも、彼には何も起こらないだろう」
さらに、ロシアの陸海軍関係者が運営するテレグラムアカウントは、バイデンがプーチンより先にキーウに到着したことを指摘した。
「特別軍事作戦の開始からほぼ1年、ロシア人の都市キエフで我々は、アメリカではなくロシアの大統領を待っていた」
プーチン大統領は約1年前にウクライナ侵攻を開始したとき、迅速な勝利を期待し、ロシア軍は2日でキーウを占領できると考えていた。
しかし、ロシア軍はウクライナの首都を占領することができず、追い返された。
ウクライナ内務大臣顧問のアントン・ゲラシチェンコ(Anton Gerashchenko)は、バイデン大統領のキーウ訪問を「ウクライナとアメリカの歴史の中で最も重要なもの」とツイートしている。
「クレムリンの宣伝係はバイデンのキーウ訪問を『屈辱のデモンストレーション』と呼んでいる」とゲラシチェンコは別のツイートで指摘し、「それに慣れろ」と付け加えた。
バイデン大統領は2月20日、キーウ滞在中にゼレンスキー大統領と会談し、「ウクライナの民主主義、主権、領土保全に対する我々の揺るぎない、そして揺るがないコミットメントを再確認した」と述べた。
バイデン氏は声明の中で「プーチン大統領が約1年前に侵攻を開始したとき、彼はウクライナが弱く、西側が分裂していると考えていた」と述べた。
「彼は我々を出し抜けると考えた。しかし、それは大間違いだった」