ディズニー、DVD販売事業をソニーに譲渡-米国とカナダで
Thomas Buckley-
ディズニーは不振のディスク販売から撤退、ライセンス業務に特化へ
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ソニーは2021年にライオンズゲートともDVD配給で合意
米ウォルト・ディズニーは、米国とカナダにおけるDVDとブルーレイの販売事業の大半をソニーグループに譲渡することで合意した。ディズニーはここ数年劇的に落ち込んだディスク販売事業から撤退する。
匿名を条件に語った複数の関係者によると、ディズニーはライセンス業務に特化し、ソニーがDVDやブルーレイのマーケティングと小売店への配給に従事する。
映画やテレビ番組のオンライン視聴増加に伴い、ディスク販売は減少している。デジタル・エンターテイメント・グループの統計によると、米国におけるディスク販売・レンタルの売上高は昨年15億6000万ドル(約2300億円)と前年比25%減少。一方、ストリーミングサービスを含むデジタルメディアの売上高は414億ドル(約6兆2100億円)と19%増加した。
ソニーは同様の契約を米独立系映画・テレビ会社ライオンズゲート・エンターテインメントと2021年に結んでいる。また、ディズニーは昨年、オーストラリアやニュージーランドなど一部海外市場でのディスク販売事業から撤退。米ネットフリックスも、昨年DVD配送サービスを終了している。
ビデオテープやDVDの販売はかつてのディズニーにとって稼ぎ頭だった。過去のアニメ映画ディスクを定期的に販売し、収集するファンも多かった。現在、ほぼ全ての作品が同社が提供するストリーミングサービス「ディズニー+(プラス)」で視聴可能となっている。
今回のソニーとの契約にはディズニーの新旧作品が含まれる。ディズニーとソニーの合意は20日にデジタルビッツが先に報じていた。ディズニーは映画やテレビ番組をストリーミング施設事業者に提供するライセンス業務を含むホームエンターテインメント事業は継続する。
原題:Disney Taps Sony to Run DVD Business as Disc Watching Wanes (1)(抜粋)