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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Cojp

日米貿易交渉、全て終了-自動車追加関税「心配ない」

更新日時
  • 25日に安倍・トランプ会談、「良いセレモニーになる」-茂木外相
  • 早期の発効でライトハイザーUSTR代表と一致-茂木外相

日米両政府は23日午後(日本時間24日午前)、ニューヨークで開いた閣僚級協議で、全ての貿易交渉を終了した。

  茂木敏充外相はライトハイザー米通商代表部(USTR)代表との会談後記者団に対し、8月の両国首脳会談で原則合意した内容について「確認した」と述べ、安倍晋三首相とトランプ米大統領による25日の首脳会談について、「良いセレモニーになる」との見通しを示した。

  日本製自動車への追加関税については「明後日に説明するが、心配するような内容にはならないと思う」と説明した。茂木外相はさらに、「できるだけ早期にそれぞれが国内手続きを終えて発効したいということで一致している」と語り、秋の臨時国会での協定案承認を目指す考えを明らかにした。

  25日の首脳会談に先立ち、麻生太郎副総理兼財務相がペンス副大統領と24日午後に会談する予定。為替を担当する麻生氏は、今回の貿易協定に、意図的な通貨安誘導を防ぐ「為替条項」を導入しない意向を示していた。

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  日米両政府は8月の首脳会談で、2国間貿易交渉に原則合意し、9月末の協定署名を目指すことで一致した。日本側が牛肉や豚肉など米国産農産品の関税を環太平洋連携協定(TPP)水準まで引き下げる一方、米国が自動車を除く一部工業品関税を引き下げることなどで原則合意。その時点では、通商拡大法232条に基づき、米国が安全保障上の観点から検討している自動車への追加関税25%の発動回避は確約されていなかった。

  茂木外相は今月17日の記者会見で、今回の合意においても、232条に基づく車への追加関税が課されないことを改めて確認したいと述べていた。昨年9月の日米共同声明には、両国は信頼関係に基づき議論を行い、その協議が行われている間、共同声明の精神に反する行動を取らないことが明記されており、それに基づき交渉中は自動車への追加関税発動は回避されていた。

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