ダイハツ 国内外すべて販売停止 新たに25車種の試験 174の不正発覚

公開 : 2023.12.20 14:53  更新 : 2023.12.20 15:30

・ダイハツ開発不正
・第三者委員会による報告
・新たに25の試験項目において、174にも及ぶ不正行為

新たに25の試験項目 174に及ぶ不正行為

2023年12月20日、ダイハツは「第三者委員会による調査結果および今後の対応について」を発表した。

これは本年4月の「ドアトリム不正」、翌5月の「ポール側面衝突試験不正」という2つの不正を調査した第三者委員会による報告に基づくもの。

2023年12月20日、ダイハツは「第三者委員会による調査結果および今後の対応について」を発表した。
2023年12月20日、ダイハツは「第三者委員会による調査結果および今後の対応について」を発表した。    ダイハツ

新たに25の試験項目において、174にも及ぶ不正行為が判明したというのだ。

不正行為が確認された車種は、すでに生産終了したものも含めて、64車種/3エンジン。これにはトヨタで販売される22車種/1エンジンが含まれる。

174件見つかった不正の一例は以下のようなものとなる。

「エアバッグのタイマー着火(不正加工・調整類型)」、「試験結果の虚偽記載(虚偽記載・調整類型)」、「試験速度の改ざん(虚偽記載類型)」、「タイヤ空気圧の虚偽記載(虚偽記載類型)」、「助手席頭部加速度データーの差し替え(元データー不正操作類型)」となる。

不正は最も古いもので1989年が認められ、全体の傾向としては2014年以降に件数が増加しているという。

また、現場を担当する主に係長級のグループリーダーまでの関与は認められたものの、部室長級以上の役職者による不正行為の支持や黙認の事実は認められなかったと報告書にはある。

この調査報告を受け、ダイハツは、現在、国内外で生産されているすべてのダイハツ開発車の出荷を一旦停止することが発表された。

また、同時にトヨタも該当する車種の出荷の一時停止するという。

不正が判明した生産中の国内向け車種は?

不正が判明した車種のうち、現在も生産されている国内向け車種は、以下の28車種/1エンジンだ。

ダイハツ・ミライース
トヨタ・ピクシス エポック
スバル・プレオプラス
ダイハツ・タント
スバル・シフォン
ダイハツ・タフト
ダイハツ・ムーヴキャンバス
ダイハツ・コペン
トヨタ・コペン
ダイハツ・ハイゼットカーゴ(デッキバン含む)
ダイハツ・アトレー(デッキバン含む)
トヨタ・ピクシス
スバル・サンバー(バン)
ダイハツ・ハイゼットトラック
トヨタ・ピクシストラック
スバル・サンバートラック
ダイハツ・ロッキー
トヨタ・ライズ
スバル・レックス
ダイハツ・トール
トヨタ・ルーミー(過去にタンクの名称でも販売されていた)
スバル・ジャスティ
ダイハツ・グランマックス
トヨタ・タウンエース(過去にライトエースの名称でも販売されていた)
マツダ・ボンゴ
トヨタ・プロボックス(過去にサクシードの名称でも販売されていた)
マツダ・ファミリアバン
開発中の新型モデル1車種となる。

ダイハツ・ミライース
ダイハツ・ミライース    ダイハツ

また、エンジンは「1KR-FE型」で、ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー、スバル「ジャスティ」に搭載されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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