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立川志らく「劇団ダニーローズ」が「あした」上演

2008年6月12日

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 水難事故で亡くなった人々に対し、様々な思いを抱いて生きる人々がいた。異世界の両者がある夜、奇跡的に再会した――。落語家の立川志らく率いる劇団「下町ダニーローズ」が、大林宣彦監督の映画を舞台化した「あした〜愛の名言集」を上演している。

 原作は赤川次郎の小説。志らくは、赤川の小説と大林の映画に「狂気」を加え、大人のエンターテインメントをめざした。「役者に狂気を持たせた方が化学反応を起こして面白くなる」。イメージは、フランシス・コッポラ監督の「地獄の黙示録」だ。

 58年に舞台設定したのは、「歌も映画も自分の中で一番おもしろい時代」だから。無名の俳優たちが埋もれないように、元軍人の幇間(たいこもち)、戦争孤児、家出娘など登場人物の特徴を際立たせている。

 元々、自主映画を撮っていた。03年から舞台のプロデュース公演を始め、06年の「あ・うん」が評価された。舞台の演出は「人との出会いがあり、一つのものを作っていく作業が楽しい」と話す。

 自ら出演し、脚色と演出も手がける。一方、けいこ期間中も落語会に出演する。演劇のおかげで「落語もギャグに走らず、何かを描こう、訴えようとする深みが出てきた」と自己分析する。

 映画のストーリーを古典落語の人物で演じる「シネマ落語」が得意。古典落語も自分流に作り替える。「アレンジャーの能力があるのかな」

 15日まで、東京・新宿の紀伊国屋ホール。なべおさみ、入江若葉、細山田隆人、森口博子ほか出演。5500円。立川企画(03・3754・6811)。(井上秀樹)

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