グローバルでのゲーム事業に強み「KLab」 経営トップの交代でさらなる成長へ

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KLab
代表取締役社長 CEO 森田 英克 Hidekatsu MORITA
法政大学社会学部を卒業後、WEBプランナー、モバイルコンテンツプロデューサーを経て、
2002年にKLab(ケイ・ラボラトリー、当時)に入社。2007年、コンテンツビジネス事業部長。2008年、コンテンツメディア部長。2010年、執行役員KLabGames部長。2012年、専務取締役。2019年3月より現職。

ゲーム事業を牽引してきた森田氏が新社長に就任

─ 2019年3月21日に創業者の真田哲弥さん(現・取締役会長)から引き継ぎ、経営の舵を取ることになりました。現在の心境は。

森田 会長の真田は学生時代からさまざまな業種の会社を設立し、iモードの仕様策定、ブラウザ開発などにも携わってきました。携帯電話向けソフトウェアの開発ではパイオニア的存在で、業界内外にも人脈が豊富です。真田はかねてより、「いずれは若手に社長を任せたい」と語っており、たまたまタイミングがゲーム事業10周年の節目となる今年になりました。人事発表以来、多くの方から応援の言葉をいただき、身が引き締まる思いです。

─ 森田さんは、10年間にわたって、貴社のゲーム事業の成長を牽引してきましたね。

森田 当社はもともと、真田が設立したサイバード社の研究開発部門として発足しました。当初はモバイル向けシステムやアプリケーションの開発、運用、構築などを中心に行っていましたが、07年に独立会社になりました。その後09年に、私と数人のメンバーで、新規事業であるKLabGames(クラブゲームズ)を立ちあげました。当初数人でスタートした新規事業は、今では年商300億円、スタッフ数500人を超える規模に成長しました。

─ 貴社はモバイルゲーム業界の中で、パイオニア的存在の企業ですが、最近では参入企業も増え、競争も激しくなっているように思われます。事業環境はどのように変化してきたのでしょうか。

森田 私たちがゲーム事業に参入したときは、いわゆるガラケー(従来型携帯電話)の時代でした。当社は当初、ブラウザソーシャルゲームからスタートし、その後、スマホアプリによるモバイルオンラインゲームへと進んできました。

事業環境としては、開発費用が年々大きくなっていることが特徴として挙げられます。その点では、参入障壁も上がっており、競合企業が乱立するような状況ではありません。むしろ、お客様(プレイヤー)が求める品質が高くなっており、作品の成否が分かれるようになっています。

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