JR仙石線、15年度にも全線復旧 一部区間内陸に
JR東日本仙台支社は26日、東日本大震災の津波被害で一部区間が不通のJR仙石線を、2015年度中にも全線復旧すると発表した。費用は100億円超。仙台市と石巻市を結ぶ仙石線は通勤や通学での利用が多く、早期復旧の要望が強かった。
宮城県や沿線自治体と用地確保などの調整に入り、13年度中の着工を目指す。不通区間のうち、線路が流失するなど被害が大きかった陸前大塚(宮城県東松島市)―陸前小野(同)間の約6.4キロメートルは500メートルほど内陸に移設。駅舎が被害を受けた東名、野蒜(のびる)の2駅は新設する。高城町(宮城県松島町)―陸前大塚間(約5.3キロメートル)は現行ルートで復旧する。費用については引き続き国などに支援を求めていく。
常磐線、気仙沼線など他の被災路線は「復旧を目指しているが、現時点で時期の見通しは立っていない」(仙台支社の里見雅行支社長)とした。
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