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QBウィル・レビスと一緒に働くのが“待ちきれない”とタイタンズ新HCブライアン・キャラハン

2024年01月26日(金) 12:08

テネシー・タイタンズのブライアン・キャラハンHCとウィル・レビス【NFL】

1月初めにヘッドコーチ(HC)のマイク・ブラベルを解雇し、ブラベル時代の幕を閉じたテネシー・タイタンズが、後任のHCを採用した。

既に採用のプロセスは終了したが、タイタンズの目標は明確だった。それは、クオーターバック(QB)ウィル・レビスを、成功に導けるコーチとペアにすることだ。ブライアン・キャラハンはその能力があることを証明する人物としてやってきた。

キャラハン新HCは現地25日(木)の就任会見で、QBレビスについて「彼と関わることは本当に楽しくて、一緒に仕事を始めるのが待ちきれない。彼は本当に特別で、身体的な才能をたくさん持っているし、われわれがどう成長させることができるかという部分でとても興奮している。これまでのところ、彼に関することはすべて素晴らしいし、これから関わっていくのが楽しみだ」と語った。

キャラハンがこの仕事を得たのは、シンシナティ・ベンガルズでQBジョー・バロウと成し遂げた仕事のおかげでもある。キャラハンは過去5年間、ザック・テイラーHCの下で攻撃コーディネーター(OC)を務めてきた。その中で、2021年シーズンにベンガルズがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)タイトルを獲得した際にはAP通信年間最優秀カムバック選手賞を受賞し、2022年シーズンにはNFL MVPにノミネートされたバロウのキャリアの最初の4年間を指導している。

ベンガルズではテイラーHCがプレーを指揮していたが、キャラハンはベンガルズのスキームの開発と導入で重要な役割を果たした。今、タイタンズは補強を必要とする攻撃陣とレビスによってその成功を再現できることを願っている。キャラハンは木曜日、2024年シーズンの攻撃陣を指揮し、初めてHCの立場から実践的なアプローチを取ると語った。

ベンガルズのOCからタイタンズHCへと移行することは大きなものかと聞かれたキャラハンは「全然大きなものではない。ベンガルズでの仕事のやり方は非常に協力的だった。ザックとは5年間、彼が主なプレー・コーラー、私が攻撃コーディネーターとして一緒に仕事をしてきた。このプロセスについては本当に素晴らしいと感じている」と答えた。

2023年シーズンに6勝11敗に終わったタイタンズは、心機一転、守備重視のブラベルHCから攻撃に長けたHCを起用した。このような転換によって、1試合あたりトータルヤードで18位、1試合あたり得点で17位に終わったチームの精彩を欠いた攻撃陣を改善することが期待されている。

タイタンズがレビスを中心にチームを作るつもりなら、彼を成長させられるコーチと組ませるのも今のタイミングだった。レビスがフランチャイズのクオーターバックになれる保証はないが、レビスはQBライアン・タネヒルが唯一の選択肢であった場合よりも、タイタンズの2024年シーズンの見通しを良くするのに十分なポテンシャルを見せた。

それでも、この好転はコーチとクオーターバックだけの問題ではないだろう。タイタンズは2023年シーズン、パスゲームに必要な助っ人としてワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスと契約。ホプキンスは17試合で1,000レシーブヤードを記録したが、一人ですべての亀裂を補修できるわけではないことが痛いほど明らかになった。

彼はまだ2024年シーズンのロースターに残っているが、タイタンズにはもっと助けが必要だ。キャラハンとジェネラルマネジャー(GM)ラン・カーソンの手腕にかかっているのは、このロースターをHCのビジョンに合うように改善し、正しいスタートを切れるようにすることだ。

キャラハンはロースターの改善について「われわれがやりたい最大のことは、今いる選手たちを素晴らしいポジションに置くことだ。彼らに自分の役割を見つけさせ、その役割を明確にし、有利だと思われるマッチアップに起用する。これは非常に一般的な攻撃の哲学だが、それが出発点のようなものだ」と話した。

「パスゲームでは細部までこだわりたい。ルートの明確さ、スペーシング、そして高い確率でパスを成功させること。それが常に目標だ。ランゲームでは、フィジカルが重要なことに変わりはない。それは長い間タイタンズのアイデンティティの一部であり、これからもそうあり続けるだろう。われわれはフィジカルが特徴のフットボールチームであり、試合に勝つために必要な方法でボールを走らせることができる。それが深みに入り込みすぎないようにしつつ進めていくための最善の方法だろう」

フィジカルを活かしたランニングゲームを確立するという目標は、2023年シーズン末にタイタンズに別れを告げ、2024年シーズンに戻ってくる見込みのないランニングバック(RB)デリック・ヘンリー抜きでは達成するのが難しくなるかもしれない。その代役を見つけるのは、2024年シーズンにカーソンGMとキャラハンがロースターを作るうえで考えるべきことの一つだ。

良いニュースもある。キャラハンにかかるプレッシャーは、HCとしての最初のシーズンでは小さいと予想されることだ。この再建が一夜にして実現するものではないことは誰もが理解しているだろう。もしレビスがキャラハンの下でもう一歩か二歩前進することができれば、チームははるかに良い状況になるはずだ。

【AK】