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ペイトリオッツが2000年シーズン以降で最も早くプレーオフ争いから脱落

2023年12月11日(月) 14:00

ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック【AP Photo/Greg M. Cooper】

ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックは輝かしい功績を残してきたペイトリオッツでの在任期間で最も試練に満ちたシーズンを送っている。現地10日(日)、そんなベリチックHCが数字の面で残念な現実を突きつけられた。

シンシナティ・ベンガルズが日曜日にインディアナポリス・コルツに34対14で勝利したことを受けて、ペイトリオッツは木曜夜にピッツバーグ・スティーラーズを下していたにもかかわらず、プレーオフ争いから正式に脱落している。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、あと4試合が残されている中でペイトリオッツがプレーオフ争いから脱落するというのは、2000年――ベリチックHCの就任初年度――以降で最も早いという。2000年シーズン、最初の13試合で4勝9敗という結果を残したペイトリオッツは、5勝11敗でそのシーズンを締めくくった。チームをスーパーボウル出場に9回、優勝に6回導いてきたベリチックHCが、在任期間中に2年連続でプレーオフから遠ざかっているのも初めてのことだ。

現在3勝10敗のペイトリオッツは、ベリチックHCの1シーズンあたりの最多敗北数――精彩を欠いていた前述の2000年シーズンに記録した――にあと1敗というところまで迫っている。歴史的に、2000年シーズンはペイトリオッツがNFLで最も成功を収めた20年間の序章とされているが、今シーズンは当時とはまったく様相が異なる。

ベリチックHCと窮地に陥ったペイトリオッツにとって、今シーズンはあらゆる意味で悲惨だ。ディフェンスがアウトサイドラインバッカー(OLB)マット・ジュードンやコーナーバック(CB)クリスチャン・ゴンザレスのケガに阻まれている一方で、オフェンスは木曜日のスティーラーズ戦で一時的に調子を上げるまで惨憺(さんたん)たるものだった。

元クオーターバック(QB)トム・ブレイディがペイトリオッツに在籍していた20年間、ペイトリオッツのプレーオフ敗退が決定した試合でブレイディが先発を務めたことは一度もない。さて、2023年シーズンにあと4試合が残されている中で、ペイトリオッツの勝敗が影響を与えるのは2024年NFLドラフトの指名順位のみとなっている。

ボストンでは長い間、ペイトリオッツが最高の時代をもたらしていた。今は正式に、ベリチックHCにとって最悪の時代となっている。

【RA】