今、世界各地で問題となっている「トコジラミ」をご存じでしょうか。
専門家に聞くと、住んでいる場所にかかわらずリスクがあることがわかってきました。

トコジラミとは? 咬まれると“激しいかゆみ”不眠症になる人も…

有害生物に詳しい、山形県ペストコントロール協会の服部正規さんにお話を聞きました。

トコジラミは大きさは5ミリから8ミリほどの害虫です。
シラミという名前で呼ばれているが、分類学的にシラミ目ではなく、カメムシの仲間で、「夜寝ている間に噛まれる」ことから、床(とこ)ジラミと言われるようになりました。
トコジラミはシラミよりも体が大きい、寿命が長い、飢餓に強いなどの特徴があり、1年くらい血を吸わなくても生きることができ、長いと2年くらい生きるものもいるということです。

名前の通り、ベッドや家具の隙間などに潜み、血を吸われると激しい痛みやかゆみがでます。

山形県ペストコントロール協会・服部正規さん:「激しいかゆみが生じるため、人によっては、そのかゆみによって不眠症になってノイローゼになる。あと掻きすぎて傷口からばい菌とか細菌が入って、病気になるときもあります」

国内では戦後に薬剤で死滅したそうですが、2000年頃にアメリカで再発し、2009年頃から日本でも発生が確認されるようになりました。

国内での相談件数は、2009年度は130件でしたが、2022年度は683件と増加しています。

服部さんは、コロナの感染が落ち着き、海外との渡航機会が増えてきたからではないかと見解を示しています。

実際に、フランスや韓国で発生が確認されています。