深夜アニメの新機軸として、2011年4月より日本テレビ系にて放送開始となる『ユルアニ?』。「秘密結社 鷹の爪」など自由奔放な制作スタイルで数々の話題作を世に放つDLEが担当する本作は、まさに史上まれに見るカオスな深夜アニメバラエティとして注目を集める。

深夜アニメバラティ『ユルアニ?』は2011年4月より放送開始予定

『臨死!! 江古田ちゃん』は、自宅で自堕落に全裸で過ごしつつ、アルバイトや派遣の仕事は真面目にこなすフリーター・江古田ちゃんの日常を赤裸々に描いた「月刊アフタヌーン」(講談社刊)に連載されている瀧波ユカリ氏原作の4コママンガ。累計発行部数80万部を誇る大人気コミックとなっており、2011年1月より鳥居みゆき主演のドラマも放送されるなど、今一番の話題作といえる作品といえる。

『ユルアニ?』にて放送されるアニメ版の『臨死!! 江古田ちゃん』では、女優・平岩 紙が江古田ちゃん役に挑戦! そこで今回は、江古田ちゃん役の平岩 紙、べんぴねこ監督、そして原作者の瀧波ユカリ氏が語ったメッセージを紹介しよう。

メインキャスト&スタッフが語る『臨死!! 江古田ちゃん』

――平岩さんは『臨死!! 江古田ちゃん』という作品はご存じでしたか?

平岩 紙

平岩 紙「このお仕事をいただいて初めて知りました。でも、周りの友だちに聞いたら、『江古田ちゃんをやるの?』って驚かれたりと、すごい人気作品なんだということが分かりまして……ジワジワと自分の中で責任の重さを感じています。原作のファンの方には江古田ちゃんの声のイメージがすでにあるでしょうし、それを自分の声でやらせていただくというのは、結構なプレッシャーだったりするんですが、私を江古田ちゃん役に選んでいただいたからには、精一杯頑張ろうと思っています」

――平岩さんは声優のお仕事は初体験とお聞きしましたが?

平岩「ドキュメントとかのナレーションの経験はあったんですけど、アニメの声優は初めてとなります。ずっと憧れていましたが、なかなかチャンスが無かったのですごく嬉しかったです」

――実際に江古田ちゃんを演じてみての感想をお聞かせください

平岩「予想外に江古田ちゃんの壁がすごかった(笑)。江古田ちゃんの生々しい女性らしさというのがすごく微妙で難しくて、早く江古田ちゃんが自分の中に浸透してくれるようにということを目標に頑張ってます」

――収録も初めてということで大変だったと思います

平岩「収録自体もプレスコということで、絵がない状況で声だけで演技をしているのですが、これもまた難しいんですよ。スタッフさんにはご迷惑を掛けていたりするんですが、なにもかもが初めてということもあって、とにかく今はフレッシュな気持ちで江古田ちゃんを演じています」

――平岩さんが感じた江古田ちゃんという女性像についてお聞かせください

平岩「すごく女性っぽい人だなと感じました。ほかの女性を評して『猛禽』って江古田ちゃんが言ってたりするんですけど、そういう風にほかの女の人を見ている目線とかは、女性から見た女性らしさがあふれている感じがします。ただ、私自身は江古田ちゃんに100%共感できて無かったりするんですよ(笑)。演じていてつかめない部分もあったりもしますし。でも、すごいピュアなところがあったり、なんとなく流されちゃったりするところなんかをはじめとして、女性なら誰もが江古田ちゃんに共感できる部分というのが確実にあるんです。私も『あるある』と思いましたし、そこにみんなハマっていくのかなと思います」

――それでは放送を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします

平岩「とにかく頑張りますのでよろしくお願いします。みなさんの期待に応えられるような江古田ちゃんを演じていけるように、自分も成長していけたらと思います」
瀧波ユカリ「江古田ちゃんにあるまじき謙虚さですね(笑)」
べんぴねこ監督「むしろここで1~5巻まで買ってくれというのが江古田ちゃんかなと(笑)」
平岩「そうかも知れませんね(笑)。では、私も原作コミックを全巻買いますので、みなさんもアニメを見て、原作コミックを買って下さい!」


――べんぴねこ監督としては『江古田ちゃん』という素材をどうアニメ化していこうと考えられましたか?

べんぴねこ監督「4コママンガが原作ということで、それぞれバラバラなシチュエーションの4コママンガを、どういう風にアニメの尺の中に詰め込んでいくかということについて最初はすごく悩みました。でもシチュエーションはバラバラでも、連載1回分の中には何かしらの流れがあるということに気付いたんですね。そこからは僕なりにエピソードをチョイスして何本かのお話を並べることで、原作の雰囲気を表現できるようになりました。そうして出来上がったアニメならではの『江古田ちゃん』のカタチを、ぜひ楽しんでもらえたらと思います」

――平岩さんを江古田ちゃん役に抜擢した経緯をお聞かせください

べんぴねこ監督「江古田ちゃん役をどうするかというところで、これもそうとう悩みました。そもそも男である僕には江古田ちゃんを理解しきれない部分がやっぱりあるんですよ。でも、一読者として原作コミックを読んだとき、江古田ちゃんのセンチメンタルなところにすごく惹かれまして、お芝居でそこを演じられるのは平岩さんがピカイチだろうと思ったんです。そこで平岩さんにオファーをさせてもらいました。それ以外の江古田ちゃんの部分については、平岩さんの持っているお芝居の力量をもってすればその辺はカバーできるかなと。まだ声だけでの演技の経験が少ないこともあって、戸惑いがあったりと苦労されているようですが……僕としては非常に期待していますので頑張っていただけたらと思います」

――それではファンの皆さんにメッセージをお願いします

べんぴねこ監督「全ての男と全ての女に捧げる『臨死!! 江古田ちゃん』にしたいと思っています。男女で見るもよし、男だけで見るもよし、女だけで見るもよし。いろんな人に江古田ちゃんの面白さを分かってもらえればと考えています。ぜひ放送開始を楽しみにしていて下さい」

平岩 紙&べんぴねこ監督 - 『臨死!! 江古田ちゃん』の収録風景


――原作者の瀧波ユカリ先生にお聞きします。ドラマに続いてアニメ化されるというお話しを聞いた時の感想をお聞かせください

瀧波「ビックリしました。担当編集に『もう、思い残すことはないだろう』とまでいわれましたので、もしかして私って死ぬのかと(笑)。みんな私が重大な病気で死ぬことを知ってて、いろいろとやってくれるのかなと、そんなことまで考えてしまいました(笑)」

――DLEがアニメ制作を担当すると聞いたときにはどう思われましたか?

瀧波「DLEというと『秘密結社 鷹の爪』のイメージがあったので、私の頭の中でも『鷹の爪』な絵の江古田ちゃんになっていました(笑)。でも、わりと原作に忠実で『ああ、そりゃそうだよな』と思いました」

――江古田ちゃんのキャストが平岩さんと決まったときはどう思われましたか?

瀧波「平岩さんが声優さんじゃなくって、役者さんということは知っていましたので、江古田ちゃんの生っぽい感じとかを、身体で演じる立場の人が声だけで演じるというのは面白いなと思いました」

――収録の途中で平岩さんにいろいろとレクチャーされていましたが、平岩さんの演じる江古田ちゃんはいかがですか?

瀧波「江古田ちゃんって、心の中ではこう思っているけどもそれを隠すためにこういう話し方をするとか、内面と実際の行動が違ってたりするんですよ。そういう難しいところがあるキャラクターだと思うので、なかなか平岩さんに説明しても難しくて……」
平岩「説明はすごく分かりやすいんですけど、それをどう表現したらいいか……あまのじゃくな感じですよね」
瀧波「怒っているシーンなのに江古田ちゃんは笑っていたりとか、演じる人にとってはすごくやっかいだろうと思います。さらに読者に話しかけてたり、一人で自分に向かって話していたりとかもしてますから(笑)。ほんとに多面的な人間なので、演じていてすごい難しいんだろうなと思いますね。でも、演じていればこなれてくるはずなので、平岩さんには楽しみながらやってもらえたらいいかなと考えています」

――ちなみに、江古田ちゃんはどういう風に生まれたキャラクターだったんですか?

瀧波「そんなに計画して描いたマンガじゃないので(笑)。思ったことを、詰め込んでいったというか……でも、私が普段から思っていることは、もっとすごいヒドイことなので(笑)。これでも、もうちょっと愛されている要素を足しているという感じだったりするんですよ」

――それでは最後に、アニメ化される江古田ちゃんに期待するところをお聞かせいただければと思います

瀧波「江古田ちゃんファンの皆さんには、アニメになった江古田ちゃんもぜひ楽しんで欲しいと思います。そして、江古田ちゃんを全く知らなかった人も、ぜひアニメを見ていただいて、また1巻から5巻まで原作コミックを買ってくれると嬉しいなとそう思っています(笑)」

――ありがとうございました

■TVアニメ『臨死!! 江古田ちゃん』おもなキャスト
江古田ちゃん / 平岩 紙◆ぉ姉ちゃん / 星河 舞◆友人M / 愛河里花子◆マーくん / 岡本信彦◆猛禽 / ささきのぞみ◆信者くん / べんぴねこ◆ナレーション / 長嶝高士
(C)H・T・M・H・K/K・「ユルアニ?」製作委員会