「アンフェアな月」舞台版が開幕、篠田麻里子「クールで愛に溢れた雪平を」

「～刑事・雪平夏見シリーズ～ 舞台『アンフェアな月』」が本日2月22日に東京・天王洲 銀河劇場にて開幕。これに先駆け、篠田麻里子ら出演者が意気込みを語った。

「アンフェアな月」は、警視庁捜査一課の女性刑事・雪平夏見を主人公としたハードボイルド小説「アンフェア」シリーズの1作品で、テレビドラマ「アンフェア」のモチーフとなった「推理小説」の続編。舞台版では篠田が主演を務め、脚本・演出を菅野臣太朗が手がける。

会見には篠田、染谷俊之、岡田達也、中村優一、和田琢磨、下村青、川谷修士（2丁拳銃）、飯田基祐の8名が参加。篠田は「新しい『アンフェアな月』の世界観ができた」と手応えを語り、「事件を追っていくその世界観に、皆さんと一緒に浸っていけたら」と作品をアピールする。さらに自身が演じる雪平について、「一見クールな感じもするんですけど、一方で愛に溢れた女性を演じられればいいなと思います」と演技プラン明かした。

雪平の部下・安藤一之を演じる染谷は、「原作を大事にしてる舞台ですので、とにかく小説をたくさん読みました。そして『推理小説』の次の日から始まっている作品なので、これを読んだ気持ちを背負ったまま、舞台に出るよう役作りをしました」と語る。さらに「篠田さん演じる雪平さんをサポートする役なので、ステージ以外でも篠田さんをサポートしてあげたいなと思います」と意気込んだ。

岡田は雪平の捜査上のライバルとなる、特殊班の林堂航を演じる。本作について、「スピーディーでスタイリッシュな作品に仕上がりました」と紹介し、「生身の人間が舞台上で血肉を通わせて演じるところが舞台版ならではの見どころ。篠田さん演じる雪平夏見を、ぜひ堪能していただけたら」とコメントした。

雪平の元夫・佐藤和夫を演じる中村は一番好きなシーンに雪平と娘のシーンを挙げ、「グッとくるシーンに仕上がったと思います」と語る。被害者の隣人・日野雅紀を演じる和田は、「演出の（菅野）臣太朗さんに『お前は愛の戦士だ』と言われたので、愛の代表としてこの舞台に立ちたいと思います」と宣言した。

続く川谷は「僕、めちゃめちゃおいしい役です。自分で言います。僕、めちゃめちゃおいしい役なので、ぜひ観ていただきたい！」と2回繰り返し、会場の笑いを誘う。刑事部長・羽田智夫を演じる下村からは「小説を舞台にする演出を楽しんでいただければ」と見どころが語られた。

雪平の上司・山路徹夫を演じる飯田は、稽古場の様子を振り返る。「僕が篠田さん相手に何度もセリフを間違えたんですけど、篠田さんは『うん、いいのいいの』って言ってくれました。セリフを忘れて舞台袖で落ち込んでいると、今度は染谷くんが後ろから抱きしめて『大丈夫だよ』って言ってくれました。なので篠田さんと染谷くんのやさしさも見どころかなと思います（笑）」とエピソードを語ると、共演者たちから「そこ舞台で見せちゃいけないところ」と総ツッコミが入り、会場はまたしても笑いに包まれた。

続いて記者から舞台初主演の篠田へのアドバイスを問われた染谷は、「初主演なんですか!? 初めて知りました（笑）。そのくらいカンパニーのことを引っ張ってくださってます。出てるシーンもセリフもすごく多いのに、稽古場で台本を持っているのを観たことがない。その姿にみんなが引っ張られている、いいカンパニーだと思います」とコメント。この言葉を受け、隣の篠田は照れくさそうにはにかんだ。

最後に篠田が「この1カ月間稽古を積んで、チームワーク最高のカンパニーになりました。あとはお客さんに来ていただいて、一緒に世界観を作っていただきたいなと思っていますので、皆さんのお越しをお待ちしてます」と観客に呼びかけ、会見を締めくくった。上演時間は休憩なしの120分。公演は3月4日まで。なお本公演のDVDが、7月11日に発売されることも決定した。

※初出時、人名表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。