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上智大と国際基督教大(ICU)が5月24日、両校の特色・資源を生かし、国際機関で活躍する人材育成や教育の充実を目指すために連携する包括協定を結んだ。今後、学生や教職員の相互交流▽教育研究に関する学術交流と情報交換▽グローバル化の推進--などで協力していく。
相互交流の一環として、上智大が開講している「国際公務員養成セミナー」「国際公務員養成英語コース」をICUの学生(留学生含む)が履修し、単位として認定する制度をつくる。一方で、上智大の学生が履修したICUの講座などを単位として認定する制度の創設も考えている。また、両大学で開講している奉仕活動と学習活動の実践を統合させた「サービス・ラーニング・プログラム」への相互参加などを検討。具体的には、上智大が進めるカンボジアでの現地の学校支援やICUが行うインドネシアでの学校建設プロジェクトを想定している。さらに、大学運営に役立つデータを収集・分析するIR(Institutional Research)で協働していく。
今回の連携について、両大学はキリスト教精神を基底としていることや国際化をけん引する大学を目指す理念の一致から、2009年ごろより検討を進めていた。また、国際教養大、立命館アジア太平洋大、早稲田大(国際教養学部)とともに12年8月にグローバル5大学連携協定を締結し、キャンパスのグローバル化推進に向け、教職員の研修などを協同で行っている。両校はキャンパスが近いこともあり、より緊密に連携していくことにした。
東京都千代田区の上智大四谷キャンパスで行われた調印式で、同大の曄道(てるみち)佳明学長は「学生にとってより豊かな学びの環境を与えることが可能になった。グローバル化をさらに加速させていきたい」と話した。ICUの日比谷潤子学長は「協力して国際社会に貢献できる人材を育てていきたい」と意気込みを語った。両大学はスーパーグローバル大学創成支援事業(SGU)に採択されており、2月に発表された中間評価で最高評価の「S」を獲得。両校は国際機関で活躍する人材などで、同様の考えを持つ他大学とも今後、積極的に連携していく考えだ。