村上海賊の島 歴史守るため告げた「別れ」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
多くのソメイヨシノを伐採した後の能島(手前)=愛媛県今治市宮窪町宮窪で2024年1月10日、松倉展人撮影
多くのソメイヨシノを伐採した後の能島(手前)=愛媛県今治市宮窪町宮窪で2024年1月10日、松倉展人撮影

 瀬戸内海に浮かぶ国史跡・能島城跡(のしまじょうあと)。能島(約1・5ヘクタール)と、隣接する鯛崎(たいさき)島(約0・3ヘクタール)からなり、村上海賊の主要家系・能島村上氏の拠点とされた無人島だ。地元の愛媛県今治市教委は長期的な整備基本計画を決め、保存と活用整備の工事に2022年度から取り組んでいるが、ある樹木との決別が植生管理の最重要課題とされた。その樹木は――。

 春に能島全体を彩ったソメイヨシノ。江戸末期以降に誕生した種で、中世に活躍した村上海賊と直接の縁はないが、島の平らな場所に昭和期に植生された。毎年4月の満開時は、「能島の花見」として対岸からシャトル船が土日の2日間運航され、多くの花見客に愛された。

この記事は有料記事です。

残り761文字(全文1070文字)

あわせて読みたい

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月