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電気モーターとペダルがついた二輪車――。一見すると電動アシスト自転車に見える「モペット」という乗り物が人気を集めている。モペットは「原付きバイク」と同じ扱いで、運転免許やナンバープレートなどが必要だ。ただ、最近はインターネット上でそうした装備のない商品が多く出回る。街中でも違法走行が目立っており、警察は摘発に力を入れる。
「自転車と一緒でしょ」
電動アシスト自転車と異なり、モペットは電気モーターだけで自走できる。公共交通機関ではカバーが難しい目的地までの「ラストワンマイル」を埋める便利な移動手段として注目を集めるようになった。室内で保管できる折りたたみタイプであれば、駐輪場を確保する必要のないことも人気の理由とみられる。中国など外国製の商品が多く、ネット上では5万~20万円程度で購入できる。
日曜日だった5月15日の午後。車や人通りの多い東京都新宿区の西武新宿駅近くの路上では、ナンバープレートやミラーなど必要な装備を付けずに違法走行するモペットが多く見られた。記者が確認できただけで午後1~3時に10台。中には料理宅配サービスの配達員もいたほか、携帯電話で通話をしながら歩道を走行する利用者もいた。
「ペダルをこがなくても進むから、長距離を走る時や疲れている時に便利」。こう話した新宿区に住む会社員の40代男性は、渋谷に向かう途中だったが、乗っていたモペットに必要な装備はない。記者が公道を走るのは違法だと伝えると「みんな乗っている。ナンバーを付けなければ自転車と一緒(に見える)でしょ」と走り去った。
「ペダル走行」でも原付き扱い
モペットの多くは、0・6キロワット以下の電気モーターだけで自走でき、最高速度は時速30キロ近くまで出るものもある。道路交通法上は原付きバイクに当たる「原動機付き自転車」となり、公道を走るには運転免許はもちろん、ナンバープレートやミラーのほか、前照灯、ブレーキランプ、方向指示器(ウインカー)などの装備が必要だ。自動車損害賠償責任(自賠責)保険への加入も求められ、ヘルメットの着用が義務づけられている。
モーターを使わずに自転車のような「ペダル走行」もできるが、警視庁の担当者は…
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