ウクライナ侵攻 配給所、屈辱の露国歌(その1) 避難、命懸けのマリウポリ

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 ロシア軍の激しい包囲攻撃を受けたウクライナ南東部の要衝マリウポリ。街の大部分は破壊され、露軍の占領下に置かれている。そこから北西約200キロの南部ザポロジエには日々、命からがら逃れてきたマリウポリ市民が到着している。5月上旬、現地で取材した。

食料不足、略奪横行

 町外れの倉庫の居室に、涙ぐむ女性と高齢者ら6人の姿があった。いずれも4月中旬にマリウポリを脱出し、1カ月近くかけてウクライナ政府側の拠点都市ザポロジエにたどり着いたばかり。

 「私たちを助けてくれて、本当にありがとう」。終盤の道のりを車で送迎するなど支援したのは、プロテスタントの牧師ゲンナジー・モフネンコさん(54)らのボランティア組織だ。自身は侵攻直後にマリウポリから孤児院の子供たちを避難させ、戻れなくなったという。「これまでに1200人以上の脱出を助けた」と話した。前線近くまで食料など支援物資も運んでおり、小さな倉庫が彼らの基地だ。

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