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第24回全国高校選抜ラグビー

第24回全国高校選抜ラグビー大会(3月25日~31日)の特集ページです。公式サイト「HANAZONO LIVE」で全試合をライブ配信します。

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こじるり先輩に続け 全国高校ラグビーの「顔」は木下彩音さん

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京都成章高の大島泰真主将(右)にインタビューする木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影 拡大
京都成章高の大島泰真主将(右)にインタビューする木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影

 27日に開幕する第101回全国高校ラグビー大会の熱戦を伝えるMBSのハイライト番組で、俳優の木下彩音さん(21)がMCを務める。前回大会で番組を卒業したタレントの小島瑠璃子さん(28)に代わる新たな「花園の顔」は、小島さんから意外なアドバイスも受け取ったという。

「緊張しい」ラグビーノートで成長中

 「ラグビーオタクだと聞きましたが」

取材後に京都成章高の選手たちと記念撮影する木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影
取材後に京都成章高の選手たちと記念撮影する木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影

 9日、京都代表の京都成章高のグラウンドでスタンドオフ(SO)の大島泰真主将(3年)に、そう尋ねる木下さんの姿があった。大島主将の答えを受けて、さらに問いを重ねていく。何度もうなずきながら話に聴き入る姿勢に人柄がにじむ。番組ではMCが代表校を訪ねたり、試合を取材したりするのが恒例。木下さんはリポーターの経験はあるが、取材は初挑戦だ。「緊張して頭が真っ白になることもある。皆さんに助けてもらいながらインタビューをしています」とはにかむ。

 京都府出身で、スポーツ観戦が好き。いとこは高校ラガーマンだった。正月には祖父の家に集まり、高校ラグビーの中継に親戚と見入っていたという。番組MCのオーディションに参加したのは「自分が見ていた番組に出られるかもしれない」と考えたから。「おじいちゃんに『決まったよ』と電話したら、私があまり詳しくないと知っているので、すぐにラグビーの本を送ってくれました」と喜ぶ。

 映画やテレビドラマなどで活躍する気鋭の俳優で、これまでは取材を受ける側だった。性格は「緊張しい」といい、インタビューでうまく話せず、後になって「こう言ったらよかったかな」と反省することもある。取材する立場となって「高校生たちに言い残しがないように、詳しく掘り下げてお話を聞きたい」と心がける。

 書くことが好きで、取材で教わったことや試合で学んだ内容を忘れないよう素早くメモし、自宅に帰ってから「ラグビーノート」に清書している。最初に記したのは、11月に花園であった大阪府予選決勝を取材した際に聞いた「音」への驚きだ。「生で聞くと本当にすごい。体と体がぶつかり合う『バチーン』という音。とても迫力がありました」と振り返る。座右の銘は「継続は力なり」。「ちょっとずつやらないとできないタイプ。暗記も苦手なので、ラグビーの勉強も継続してやっています」

こじるり先輩「ラグビーと相性良い」

高校ラグビーへの思いを語る木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影 拡大
高校ラグビーへの思いを語る木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影

 番組では事務所の先輩でもある小島さんが第93回大会(2013年度)から8大会にわたり、キャスターを務めた。小島さんは木下さんの就任記者会見に「彩音ちゃんはすごく真っすぐで良い子。ラグビーとの相性がすごく良い」とメッセージを寄せた。先輩は担当1年目にインフルエンザにかかって番組を休んだ経験を明かし、花園の寒さ対策として保温効果の高いユニクロの肌着「ヒートテックの極暖」を着るようアドバイスした。

 大役を引き継ぐ木下さんは「小島さんは物事をはっきりと話せて、リポートもすごく上手。私で大丈夫かな、と心配になる」と率直な気持ちを明かしつつ、「高校生と近い年齢なので、同じ目線から伝えていけたらいいなと思う」と話す。「すごく寒がりなので」と、小島さんの助言を受けて既に極暖も準備した。

「将来、笑い話になる高校生活を」

京都成章高の湯浅泰正監督(右)に、ノートを手にインタビューする木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影 拡大
京都成章高の湯浅泰正監督(右)に、ノートを手にインタビューする木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影

 取材で代表校を訪ねたり、高校生と接したりすると、自らの高校時代が懐かしくなる。1年時に芸能界入りしたが、友人たちと休み時間に購買へ走ったり、教室で昼ご飯を食べたりするのが楽しかった。仕事の都合で3年生の秋に転校した際は、早朝の京都駅のホームに友人たちがサプライズで見送りに現れてくれ、涙ながらに別れた。その時にもらったたくさんの手紙が貼られたコルクボードは大切な宝物だという。

 自ら選んだ道とはいえ、さみしさがあった。友と過ごす青春は、限りあるかけがえのない時間。そのことを身をもって知っているからこそ、大切に過ごしてほしいと願う。「悔いの残らないように、やりたいことをやってもらえたら。大人になった時に『楽しかったな』と笑い話になるような、充実した高校生活を送ってください」と高校生たちにエールを送る。

 今大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、来年1月1日の3回戦までは無観客で開催される。「生の迫力や現場の盛り上がりを、テレビ越しに見ている方にも伝えられたら」と木下さん。楕円(だえん)球に青春を懸ける高校生たちの熱い戦いを、心を込めて届ける。

 MBSでは27日の開幕から1月5日の準決勝までの試合開催日と、決勝が行われる前日の1月7日の深夜に、ハイライト番組を放送する(関西ローカル、1月7日のみ全国ネット)。1月5日の準決勝と、8日の決勝を生中継する(決勝は全国ネット)。また、同局が運営するインターネットサイト「HANAZONO LIVE」では、全試合を無料でライブ配信する。

きのした・あやね

高校ラグビーへの思いを語る木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影
高校ラグビーへの思いを語る木下彩音さん=京都市で2021年12月9日、山崎一輝撮影

 2000年2月生まれ。京都府出身。看護師が夢だったが、高校1年だった15年に母のすすめで応募した「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリを獲得し、芸能界入りした。主な出演作に初ヒロインを務めた映画「Bittersand」(21年)、日中合作の映画「逢(あ)いたい」(邦題、18年)など。リフレッシュ法はホットヨガや半身浴、泣くことでストレス解消する「涙活(るいかつ)」。

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