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英文学者・寿岳文章(じゅがくぶんしょう)(1900~92年)の初の回顧展が、60年近く暮らした向日市の市文化資料館(寺戸町南垣内)で開かれている。寿岳は柳宗悦(やなぎむねよし)(1889~1961年)が率いた民芸運動に加わって装本や出版を手がけ、和紙研究をリードし、イタリア叙事詩「神曲」の名訳を残し、平和の論客でもあった。「向日(こうじつ)庵」と呼んだ自宅に残された書簡や日記の一部も初公開し、家族、恩師、友人と築いた幅広い「知の世界」を紹介している。21日まで。
寿岳は現在の神戸市の寺に生まれ、関西学院高等部や京都大で英文学を専攻。関西学院大と甲南大で教授を務めた。関西学院の級友で、点字出版などの「日本ライトハウス」を設立する岩橋武夫の妹静子(1901~81年)と23年に結婚。2児が生まれたのち、33年から亡くなるまで向日庵で暮らした。
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