EU、SWIFTからロシア7行排除 最大手ズベルバンクは対象外

EU、ロシア銀7行をSWIFTから排除 ズベルバンクは対象外
3月2日、欧州連合(EU)は、対ロシア追加制裁の一環として、同国の銀行大手7行を国際送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除することを決定した。写真は2月26日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)
[ブリュッセル 2日 ロイター] - 欧州連合(EU)は2日、対ロシア追加制裁の一環として、同国の銀行大手7行を国際送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除することを決定した。
対象となるのは、同国2位のVTB、バンク・オトクリティエ、ノビコムバンク、プロムスビャジバンク、バンク・ロシヤ、ソブコムバンク、VEB。
ロシア銀最大手のズベルバンクと、ガスプロムバンクは含まれていない。ロシア産の石油・ガスに対する主要な決済手段となっているためという。ただ、EU幹部によると、この2行には別の措置が適用される方向。
SWIFTは声明で、EUの規制に従い、12日にロシアの7行をネットワークから切り離すと表明した。
一方、ポーランドのモラウィエツキ首相は、「EUへのエネルギー供給に関する取引」を理由にズベルバンクとガスプロムバンクを対象から除外するという決定は受け入れられないと表明。フェイスブックに「ポーランドとして、ウクライナでの戦争に資金を提供している全てのロシア企業を効果的かつ完全に制裁の対象とすることを要求する」と書き込んだ。
また、リトアニアのシモニテ首相は記者会見で、SWIFTからさらにロシアの銀行が排除される可能性があると述べた。
VTBとバンク・オトクリティエは影響はないとの認識を示した。
プロムスビャジバンクは、SWIFTからの切り離しに備えており、銀行の業務に大きな影響はないとしている。
VEBは、影響を受けない国内プロジェクトに主に集中しているとした。海外関連のビジネスについては、ロシアの中央銀行が開発したメッセージングシステムであるSPFSを使用する予定だ。
ソブコムバンクは、他の制裁措置により既に海外との決済ができなくなっているため、SWIFTの影響はないとした。
ノビコムバンクとバンク・ロシヤからはコメントを得られなかった。

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