薄熙来氏の妻に執行猶予付きの死刑判決、事実上の終身刑か

薄熙来氏の妻に執行猶予付きの死刑判決、事実上の終身刑か
8月20日、中国の裁判所は、重慶市トップを解任された薄熙来氏の妻・谷開来被告に対し、執行猶予付きの死刑判決を言い渡した。写真は9日の法廷に立つ谷被告。CCTV提供の映像から(2012年 ロイター)
[合肥(中国) 20日 ロイター] 中国の裁判所は20日、重慶市トップを解任された薄熙来氏の妻・谷開来被告が英国人ニール・ヘイウッド氏に対する殺人罪で起訴された裁判で、谷被告に対し執行猶予2年付きの死刑判決を言い渡した。複数の傍聴人が明らかにした。事実上の終身刑になるとみられる。
また、共犯に問われた薄氏一家の使用人、張暁軍被告には懲役9年の判決が言い渡された。
両被告ともに控訴しない意向を表明したという。
裁判所の関係者は、記者会見を間もなく開くとして、判決内容の公式確認を避けた。
今月9日に開かれた初公判で、谷被告はビジネスマンだったヘイウッド氏を昨年11月に毒殺したと認めた。中国国営メディアによると、谷被告とヘイウッド氏の間でビジネス上のトラブルが起こり、谷被告はヘイウッド氏が息子に危害を加えると認識したとされる。
ヘイウッド氏一家の弁護士He Zhengsheng氏は「われわれは裁判所の決定を尊重する」と述べた。
少数の中国メディアの記者を除き、ジャーナリストの傍聴が許可されなかったため、He氏と他の1人の傍聴人が裁判所外で待っていた多数の記者に判決内容を明らかにした。
谷被告に対する判決は、最高指導部入りが有力視されていた薄氏の処遇を占うものとなりそうだ。
薄氏は現在、中国共産党の党規に反したとして調べを受けている。党規違反行為には汚職や権力乱用、その他の不正行為が該当する。党指導部が党規違反行為への処分を決定した後、薄氏もヘイウッド氏殺害事件に関連して起訴される可能性がある。
*内容を追加して再送します。

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