中国恒大、ドル建て債の利払い再び遅延 来月も1.6億ドルの利払い予定

[香港 30日 ロイター] - 経営危機に陥っている中国の不動産大手、中国恒大集団のオフショア債保有者の一部が、期日の米東部時間29日深夜までに利払いを受けられなかったことが分かった。事情に詳しい関係筋2人がロイターに明らかにした。利払いの遅延は今月2回目。
29日は2024年3月償還のドル建て社債(表面利率9.5%)に対する4750万ドルの利払いの期日だった。恒大は先週23日が期限だった8350万ドルの利払いも実行していない。
 9月30日、経営危機に陥っている中国の不動産大手、中国恒大集団のオフショア債保有者の一部が、期日の米東部時間29日深夜までに利払いを受けられなかったことが分かった。写真は香港で2017年3月撮影(2021年 ロイター/Bobby Yip)
恒大の広報担当者からは今のところコメントを得られていない。
同社のオフショア債務は約200億ドル。来月にも合計1億6238万ドルのドル建て債利払いが期日を迎える。
ハーバート・スミス・フリーヒルズ(香港)のパートナー、アレクサンダー・エイトケン氏は「オフショア債の保有者を公平に扱おうという積極的な姿勢はあまり見られない。住宅の購入者や仕組み商品を通じて資金を拠出した国内の個人はもちろんのこと、国内の銀行を優先している」と述べた。

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