横浜FM榊原彗悟が札幌戦途中出場で堂々のデビュー飾る「落ち着いてプレーできた」

スポーツ報知

◆YBCルヴァン杯 1次リーグA組▽第3節 横浜FM2―1札幌(5日、ニッパツ)

 横浜FMはホームで札幌に2―1で勝利した。前半6分に失点したが、3分後にMFマルコスジュニオールが今季初得点。同26分にオウンゴールで逆転した。MF榊原彗悟が後半26分からピッチに立ち、加入後初出場を果たした。

 マリノスに帰還した榊原が、一つ目指していた通過点を越えた。2―1の後半26分からボランチでプレー。積極的にボールを受け、攻守のつなぎ目に。自身初のJ1だったが、決して当たり負けもしなかった。「サポーターのみなさんの声援が耳に入ってきて、いい意味でリラックスできて、本当に力になるなって。割と落ち着いてプレーできたとは思うけど、1回スルーパスで取られた場面は通していかないと、自分の良さは発揮できない。今週の試合はメンバー発表される前からチャンスだと思って取り組んだ。このチャンスをつかめないとこれからどんどん厳しい立場になっていくと感じていた。まだまだだけど、自分らしさは一つ出せたかなと思う」とまずまずの手応えをつかんだ。

 下部組織出身で、2018年にはJユース杯のMVPにも輝いた。しかしトップチーム昇格はかなわず、JFLのラインメール青森に入団。「苦しい時間も多かった」と振り返っていたが、ひたむきに努力を重ね、5年目にして今季マリノスの一員となった。今シーズンスタート直後も「最初は強度に慣れなくてけがもしてしまって、悔しい思いはあった」と簡単ではなかったものの、ある意味割り切って「とにかくやり続けるしかない」と強度の高い練習でもまれ、与えられたチャンスで力を発揮。「忘れられない日になりました」とかみ締めた。

 この日はスタンドに家族の姿も。「兄もわざわざ来てくれて、これまで遠くまで青森まで来てくれた時もあったので、この場所でプレーすることは一つ恩返しだと思うので、一つ恩返しできた」。さらにマリノスユース時代同期だったMF木村卓斗も、明大を経由して今季加入し、札幌戦でプロデビュー。「卓斗とデビューできたので、2人で感慨深いねって話をしていた」と喜びを語った。

 「守備の運動量、予測は良さなのでボランチで生かして変わらずやりたいし、求められるのは攻撃面なので、もっと前に顔を出せる選手になれれば、自分の価値を見いだせると思う。まだまだスタート地点なので、もっともっと活躍できるように頑張りたい。練習からもっともっと自分を出して、表現していかないと」と、反省も忘れない。ここからまた激しい競争の中で成長を求めていく。

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