舞台「千と千尋の神隠し」は３日の公演を中止し、４日の大千秋楽は上演…コロナ感染の上白石萌音に代わり橋本環奈が出演

　出演者の新型コロナウイルス感染により公演が中止が相次ぐ舞台「千と千尋の神隠し」（愛知・御園座）が、３日の公演を中止し、４日公演を予定通り上演することが１日、明らかになった。主催の東宝がこの日発表した。本作は、４日が大千秋楽となる。

　東宝は、同公演の取り扱いについて「所轄保健所のご指導、医学専門家の監修のもと、公演再開に向けて関係者で協議を重ねた結果、やむを得ず、７月３日の公演は、中止とさせていただき、４日の公演については実施可能との判断に至りました」と説明。「この間、大変にご心配、ご迷惑をおかけいたしましたこと、重ねてお詫び申し上げます」と謝罪のコメントを発表した。

　同公演は、関係者に感染者が確認されたため、先月２５日～２日までの１１公演の中止が既に決定していた。また、先月２５日には、湯婆婆・銭婆役の朴璐美の新型コロナ感染が判明。同２８日には、橋本環奈とダブル主演で千尋役を演じている女優・上白石萌音の感染も明らかになっていた。

　そのため、４日に実施される大千秋楽の出演キャストについては、当初出演予定の上白石に代わり、ダブルキャストで千尋役を務める橋本が出演。湯婆婆・銭婆役についても、朴に代わり、ダブルキャストの夏木マリに変更となることが発表された。

　３、４日の公演で実施予定だった、Ｈｕｌｕストアでの公演生配信にも一部変更が生じている。３日の配信については、東京・帝国劇場で上演された公演の収録映像に変更。同配信では、大千秋楽出演がかなわなかった上白石、朴が出演した公演が配信される。

　４日については、予定通り御園座の大千秋楽公演を同日正午から生配信する。チケット販売は２日正午～６日午後１時まで。

　同社は、公演中止により観劇ができなかった観客らに向けて「心から深くお詫び申し上げます」と重ねて謝罪し、「配信で舞台『千と千尋の神隠し』をお楽しみいただけましたら誠に幸いと存じます」と呼びかけている。

　本作は、宮崎駿監督による名作アニメ「千と千尋の神隠し」（０１年）を初の舞台化。今年２月から東京・帝国劇場など全国５都市を巡演している。チケット完売が続出する人気ぶりで、演劇界の優れた業績を表彰する第４７回菊田一夫演劇賞にも選ばれている。

　◆７月４日開演の部のキャストは以下の通り

千尋…橋本環奈（上白石萌音から変更）

ハク…三浦宏規

カオナシ…辻本知彦

リン・千尋の母…妃海風

釜爺…橋本さとし

湯婆婆・銭婆婆…夏木マリ（朴璐美から変更）