井上拓真、日本初4王座獲得 2年7か月ぶり兄弟同時ファイト日に快挙達成「簡単にはいかなかった」

スポーツ報知
7回、古橋岳也(右)に左フックをたたき付ける井上拓真(カメラ・竜田 卓)

◆プロボクシング ▽WBO・アジアパシフィック(AP)&日本スーパーバンタム級王座統一戦12回戦 〇井上拓真(判定3―0)古橋岳也●(7日、さいたまスーパーアリーナ)

 WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王者の井上拓真(大橋)が、日本同級王者・古橋岳也(川崎新田)に3―0の判定で勝利した。ジャッジ3人中、2人が120―108のフルマークをつける圧勝だった。井上は、日本、東洋、WBOアジアとの世界の4王座(世界は暫定)獲得で、日本初の快挙となった。

 試合後、リング上でのインタビューで「自分のボクシングをさせてもらえなかった古橋さんのガッツあふれるスタイルにちょっと飲まれてしまった。今後へ、課題の残る試合だった。古橋さんは根性はすごくて簡単にいかなかったです」と話した。

 この試合は、WBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)と、WBC王者ノニト・ドネア(フィリピン)との3団体統一戦の前座カードとして実施され、19年11月以来、2年7か月ぶりの兄弟同日ファイトとなった。兄へ、最高のバトンを渡した。

 ◆井上 拓真(いのうえ・たくま)1995年12月26日、神奈川・座間市生まれ。26歳。神奈川・綾瀬西高では高校総体など2冠。2013年12月にプロデビュー(6回判定勝ち)。15年7月に東洋太平洋スーパーフライ級王座獲得(2度防衛後返上)。18年12月にWBC世界バンタム級暫定王座を獲得。19年11月にウバーリ(フランス)に敗れてプロ初黒星を喫し、王座陥落。昨年1月に東洋太平洋バンタム級王座を獲得し、同11月にWBOアジアパシフィック(P)・スーパーバンタム級王座決定戦で王座獲得に成功した。

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