横浜FM角田涼太朗、初先発のチャンスで手応え課題収穫も「まだ何も成し遂げてない」「多く試合に絡みたい」

スポーツ報知
横浜FM角田涼太朗

 横浜FMのDF角田涼太朗が9日、昨夏加入後初先発を飾った6日の清水戦(2〇0)を振り返った。

 「5連戦のラストでチーム状況も満身創痍(そうい)って言葉がぴったりだったかなと。初めてチャンスをもらって、個人的にはホッとしたのが試合終わってみての感想」。初先発の喜びと同時に「緊張というか不安も少なからずあった」と振り返ったが、感じさせない落ち着きで、視野の広さやパスの正確さと持ち味を発揮。センターバックとして鋭い読みから相手を封じ、ほとんどピンチを作ることなく完封勝利に貢献した。

 「気持ち良く次の選手がプレーできるようなプレー」を意識し、半年間特に磨いてきたビルドアップや自信を示す持ち運びでの攻撃参加など伸び伸びと表現。GK高丘陽平とも立ち位置の修正など連係を取り、「信頼してパスを出してくれたので、自分の中でもテンポをつくれた」という。最後は足がつってしまったが、「チームとしてよく戦えた。守備の選手として無失点で終えられたのが大きかった」と修正を重ねた後半の戦いぶりには手応えもつかんだ。

 昨年7月に筑波大蹴球部を退部し、半年前倒しでプロ契約。先発出場は一つの目標にずっと掲げてきた。層の厚いクラブで出場機会をつかむことは容易でないが、「半年間は絶対無駄じゃない」とレベルの高い環境で力をつけてきた。「勝負の年」と位置づける今季。「去年はついていくのに必死だったけど、少しは余裕を持てるようにもなった」。加入当初は後ろを走っていたアップのランニングも、自然と前を走るように。変化は垣間見えた。

 後半途中出場した昨年11月のFC東京戦以来となるピッチ。勝ち点3は当然ながら、90分間で得た収穫は大きい。「スタメンと途中から出るのは天と地ほど差がある」「試合に出ることはやっぱり大切というか。実際楽しかったし、充実感みたいなものもある」。スタジアムの雰囲気や試合勘に加え、「練習ではどうしても見つからない守備や連係の課題」も見いだした。

 畠中槙之輔、エドゥアルドらライバルは強力だが、期待の22歳はセンターバックのし烈な競争へ割り込む確かな力を示した。「ただ1試合スタメンで出ただけなので、まだ何も成し遂げてない。多く試合に絡みたい。試合に出ることは簡単ではないけど、日々成長していくことが大切。その中でチームに貢献できれば」。向上心を燃やし、次の”通過点”に向けて毎日の練習から積み重ねていく。

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