“寺田交差点”がトレンド入り あわや逸走に法大アンカー川上は「コースをあまり覚えていなかった」と冷や汗

スポーツ報知
10位でゴールし抱えられる法大・川上有生

◆報知新聞社後援 第98回東京箱根間往復大学駅伝競走復路 (3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ)

 法大が逆転で10位に滑り込み、3年ぶりシードを獲得した。シード圏内(10位まで)と32秒差で、9区・清家陸主将(4年)からタスキを受けた10区・川上有生(ゆうき、3年)は残り約1キロの日本橋付近で前方の東海大を追い抜き、シード圏内の10位に浮上した。

 「15キロ以降厳しくなったが、前に行こうと最後まであきらめずに走れたのが良かった」と川上。坪田智夫駅伝監督から「お前の練習量で負けるはずがない」、残り1キロ地点では「もう(前の選手が)見えてるから抜く時は一気に行くぞ」とゲキが飛び、「その通りできて良かった」と表情を緩ませた。

 ゴールまで残り約120メートル地点の最後のコーナーでは、先導の車が走路を外れた際に間違えて付いていきそうになる場面もあったが、リードを保ったまま10位で完走。「(事前に走路を)車で走っていただけだったので、コースをあまり覚えていなかった。間違えてしまった。来年はちゃんと確認します」と苦笑いで振り返った。

 土壇場で3年ぶりのシードを獲得し「すごくホッとした。(シードが)あるのとないのでは、この1年間の過ごし方がかなり変わってくる」と安どの表情を浮かべた。

 直後にはネット上で「寺田交差点」がトレンドの上位にランクインした。

 ◆寺田交差点とは 2011年に10区で、国学院大を含む4校がシード権3枠を争う激戦。当時1年の寺田夏生(国学院大)がゴール手前約120メートルの交差点を中継車につられて右折した。コースを間違え11位に後退。猛スパートで1人を抜き、ギリギリで10位に滑り込んだ。ゴール後に「あぶねー!」と叫ぶ姿が注目を浴び、ファンの間では「寺田交差点」として語り継がれる。

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