好楽門下、三遊亭好吉が22年6月に真打ち昇進「楽しいねと思ってもらえる落語家に…」

来年6月に真打ちに昇進する三遊亭好吉(左、右は師匠の三遊亭好楽)
来年6月に真打ちに昇進する三遊亭好吉(左、右は師匠の三遊亭好楽)

 五代目円楽一門会(三遊亭円橘会長)所属の二ツ目・三遊亭好吉(35)が来年6月に真打ちに昇進することが29日、分かった。来年元日に正式発表される。

 好吉は、三遊亭好楽(75)の4番弟子で2009年6月に入門、12年9月に二ツ目に昇進。同団体では20年4月の三遊亭鳳笑、三遊亭楽大以来2年ぶりの真打ち昇進に好吉は「大変さをひしひしと感じています」と話した。

 故郷は熊本・益城町。名門・熊本高から神戸大に進み理系で超伝導を研究していた。研究者として大学院進学が決まっていたが、学生時代に天満天神繁昌亭で落語に親しんだこともあり、「せっかくならば好きなことをしたい」と上京。好楽の落語に触れ入門志願した。好楽は「真面目で性格的にもしっかりしている。ウチの孫も大好きです」と人柄を評価。入門直後の落語会で立川談志さんにあいさつすると「九蔵(好楽の前名)のところ(の弟子)か」と上機嫌になり初対面にもかかわらず「朗らかにしゃべっていただきました」。談志さんは「お前の前にしゃべるから」とサプライズで登場し、前方を務め好吉のことを観客に紹介してくれたという。 

 地元は16年の熊本地震で大きな被害を受けた。好吉も「益城町復興大使」として復興落語会などを開催した。「二ツ目昇進の時には横断幕を作って祝ってもらいました。地元には感謝しています。披露目もやります」と凱旋(がいせん)を心待ちにしている。「好吉が出ている会は楽しいねと思ってもらえる落語家になりたい」と意気込んでいる。

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