松野明美氏、立民熊本県連からの参院選出馬要請に「立民と合わせられるか不安もある」

松野明美氏
松野明美氏

 立憲民主党熊本県連が元陸上選手で熊本県議の松野明美氏に来夏の参院選熊本選挙区(改選1)への出馬を要請したことを受け、松野氏は8日、スポーツ報知の取材に「信念を曲げてまで立憲民主党さんと合わせることができるかどうか。不安もある」と心情を明かした。

 松野氏は以前から県連の鎌田聡代表と「国政についてのいろいろな可能性」について話し、会話の中で鎌田氏に「熊本小選挙区で出てくれたらよかばってんねえ」と言われたこともあったという。しかし、今回の参院選については先に報道で知った。

 「議員としては名前を挙げていただいたことは非常に光栄に思っている」と話したが、立民は2日に枝野幸男代表が辞任の意向を表明したばかり。「これからの方針もわからない状況で簡単にお返事をしていいものかどうか」と迷っているという。

 2015年に熊本県議選に初当選し、現在2期目の松野氏は、自身も障害のある子供を持つことから、福祉に力を入れ、子供の貧困をなくしたいという信念がある。「やっぱり国がかわらないとかわらない。いつかは国に行って未来の子供たちのためにという願望、欲望が心の奥底にあるのは事実です」と国政進出の考えはあると明かした。

 その上で、「私が国に行って絶対やりたいことが立憲民主党さんに入党してやれるものかどうか。入党しましたら自分がちょっと違うなと思っても賛同しなければならなくなることもある。信念というところを曲げてまで立憲民主党さんと合わせることができるかどうか。不安もある」と立民入党に対しては慎重な姿勢を示した。オファーを受ける可能性は現在の所「正直なところ5分には届かない」という。

 鎌田氏とは10日に面会予定だったが、8日朝、松野氏から「もう少し考えさせてください」と延期したい旨を伝えた。

 参院選熊本選挙区は自民党の牙城で2013年以降、自民が2議席を独占。10月の衆院選では、無所属を含め4選挙区すべて自民党系が勝利し、野党は比例復活もできなかった。松野氏は「野党はこれじゃだめです。熊本が発展しません。熊本のためには野党も強くないとだめです。ちゃんと議席をとって、自民党と張り合うぐらい議論ができる力がないと熊本のためにならない。つくづく感じている」という思いもあり、立民から出馬するかどうかの検討は続けるという。

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