【巨人】坂本勇、5億円現状維持 “生涯巨人”今年から5年長期契約「ジャイアンツで最後まで」

契約を更改した坂本勇は、今季は果たせなかった目標を書き込んだボールを掲げてポーズ(カメラ・泉 貫太)
契約を更改した坂本勇は、今季は果たせなかった目標を書き込んだボールを掲げてポーズ(カメラ・泉 貫太)

 巨人の坂本勇人内野手(30)が6日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の5億円でサインした。会見では昨オフに5年(19~23年)の長期契約を結び直していたことを報告し、「ジャイアンツで最後までプレーしたいという気持ちを今は持っています」と“生涯巨人”を誓った。

 穏やかな表情で、坂本勇は球団からの最大限の評価にあらためて感謝した。国内フリーエージェント(FA)権を所得した15年オフに3年以上の年俸変動制の契約を結んでいたが、昨年オフに19年シーズンから5年契約を結び直していたことを報告。その上で“生涯巨人”を口にした。

 「ジャイアンツで最後までプレーしたいという気持ちを今は持っていますし、そういうつもりでやっていきたいです」

 今季は5年ぶりに全143試合に出場し、打率3割1分2厘、自己最多の94打点&40本塁打。主将で初、チームにとっては5年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。遊撃手でセ・リーグ初のMVPを受賞するなど充実の一年だったが、5年契約の3年目までは年俸5億円で固定されるため、今回は現状維持となった。

 ただ、4年目からは3年間の働きを加味した上で変動制となる。「トータルで見てほしいと球団には言っていますし、3年間を見て良ければ上げてもらえますし、悪ければ下がる」。今季と同様の成績を残し続けることになれば、22年シーズンの年俸で巨人野手では松井秀喜(6・1億)、阿部慎之助(6億)を超える可能性も十分にありそうだ。

 今オフには侍ジャパンでチームメートだった多くの仲間がメジャーへ挑戦する。同学年の田中、前田ら も戦う舞台に「憧れというのは持っています」としたが、「自信もないし、たぶん無理だなと思うので、日本で頑張ります」と話した。

 まずは特別な一年を鮮やかに彩る。2000安打まで残り116安打。14日に31歳の誕生日を迎え、94試合目となる7月12日のヤクルト戦(東京D)までに達成すると68年榎本喜八(東京)を抜き、31歳6か月の史上最年少での偉業達成となる。「入団した時には想像もつかない数字でしたが、それが現実的にはあと少しのところ。今までも一本一本先を見ずにその試合で1本打つことを考えてやってきた。その気持ちは変わらないですが、1試合でも早く達成できたらうれしい」と前を向いた。

 来季はチームのリーグ連覇、8年ぶりの日本一奪還に加え、東京五輪での金メダル獲得も目指す。個人目標を聞かれると「キャリアハイを目指して頑張りたい」と意欲。伝統球団を支えるリーダーは、まだまだスケールアップする。(後藤 亮太)

 ◆次期主将小林に期待

 坂本勇が次期主将候補として小林に期待した。先日の球団納会で原監督から主将6年目の続投を告げられたが、球団側には次代を担う選手へ主将の継承を打診していた。そうしたことも踏まえ、「本当は(小林)誠司とかが次にやってくれると。誠司がいろいろと考えながらやっているのを見ているけど、もっともっと考えてチームのことまで大きく考えてほしい」と思いを明かした。

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