カナダ&ナミビア代表が浸水被害のボランティア…台風で中止の2チーム日本に元気を

宮古市内でファンと交流したナミビア代表選手たち(提供・宮古市役所)
宮古市内でファンと交流したナミビア代表選手たち(提供・宮古市役所)

 台風19号の影響で、釜石鵜住居復興スタジアム(岩手・釜石市)で13日に開催予定だったラグビーW杯カナダ対ナミビア戦が中止となり、両代表がボランティアやファン交流に参加した。

 釜石市がキャンプ地のカナダ代表は、同市ボランティアセンターの職員とともに、浸水被害に遭った同市千鳥町周辺で約2時間にわたり、道路の泥かきや浸水した住宅から家具を運び出す作業にあたったという。

 ボランティアには、ヘッドコーチやスタッフを含む18人が参加した。同市役所のラグビーW杯推進事務局によると、「カナダ代表の方から、災害を目の当たりにし、自分たちにできることがあれば、と問い合わせがありました。地域住民も、まさか海外チームが来てくれるなんてと感激していましたし、重いものを運ぶ作業も、大変助かったと聞いております」と感謝した。

 ナミビア代表は、キャンプ地の宮古市でファン交流を行った。同チームから「被害に遭った市を元気づけたい」との申し出があり、キャプテンを含む25人の選手たちが、宮古駅前と市庁舎周辺で30分ほど、握手や写真撮影などに応じたという。同市役所の広報担当によると、「交流には、ラグビーをやっている中高生など約100人の市民が集まり、皆さんとても喜んでいました」。

 「東日本大震災からの復興の発信」を掲げて準備を行ってきた釜石市。この日は試合を行うことはかなわなかったが、両代表の粋な計らいが、日本、地元民を勇気づけることになった。

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