「おかえりモネ」百音から家族への約6分間の独白、登米・気仙沼編は歴史的名作だった…!

押し隠されていた胸の内を明かした

清原果耶(19)がヒロインのNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』(月〜土曜午前8時)の前編が7月16日に終了した。放送開始から第9週までが経過。今週の第10週から東京編に入った。

前編を評すると、出色の一語。物語を振り返り、そう評する理由を書かせてもらいたい。

舞台はモネこと永浦百音(清原)の故郷である宮城県気仙沼市の亀島と同県登米市だった。描かれたのはモネの18歳から20歳まで。途中、モネが15歳で遭遇した東日本大震災の回想もあった。

NHK『おかえりモネ』公式サイトより

前編終了日の中心はモネから家族に向けての約6分間の独白。これまで押し隠されていた胸の内が涙声で明かされた。物語の中では2016年3月のことだ。

「私、東京に行きます。天気に、気象に関わる仕事がしたいんです」

モネは高校を卒業した2014年3月に島を出て、登米の森林組合で働いていたが、それは震災時に自分が島に不在だったことの後ろめたさからの逃避だった。

「あの時、何も出来なかったっていう思いが・・・・・・島にいると、その思いから抜け出せなくて」

震災当日、モネは父・耕治(内野聖陽、52)と一緒に仙台市内へ高校の合格発表を見に行っていた。だから幼なじみたちと辛苦を共有できず、誰の役にも立てなかった。このことに罪悪感を抱いていた。

今回の旅立ちは違う。誰かの役に立てるに違いない気象予報士の仕事を自分で見つけた。勉強は苦手だが、3度目の挑戦で資格試験にも合格した。

「気象はね、未来が分がるんだよ。未来が予測できるってごどは、誰かが危ない目に遭うのを止められるかもしれないってごどで。そんなの無理かも知れないけど、でも、この仕事で誰かを守れるかも知れないなら、私は全力でやってみたい」(モネ)

 

耕治はモネが前回、島を出た直後は過剰なくらいに心配していたが、今回は納得して送り出す。モネの目的意識が明確だからだ。母・亜哉子(鈴木京香、52)も「分かりました」とモネの背中を押す。

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