『レオン』『ブラック・スワン』『地上のどこかで』『スターウォーズ』シリーズはじめ、多数の代表作を持つナタリー・ポートマン。ハリウッドを代表する女優のひとりで、ハーバード大出身の才媛でもある。

そんな彼女が川上未映子さんの小説『夏物語』を「とても好き」と投稿。そのことがナタリー本人の人となりと魅力を改めて理解させてくれる。そんな彼女をマチルダを演じたデビュー作から最近までの彼女の写真とともに振り返ってみよう。

カンヌ映画祭にて写真右からジョージ・ルーカス監督、メイス・ウィンドウ役のサミュエル・L・ジャクソン、パドメ・アミダラ役のナタリー、アナキン・スカイウォーカー役のヘイデン・クリステンセンと Photo by Getty Images
 

26年前の衝撃的映画デビュー

ナタリー・ポートマンが自身のインスタグラムでこうアップしたのは2020年11月19日のこと。

“私の初めての映画『レオン』が公開されてからもう26年もたつなんて信じられない! あなたはどのシーンが好き?(I can’t believe it’s been 26 years since the release of my first film, Léon. What’s your favorite scene?)”

『ニキータ』でも絶賛されたリュック・ベッソン監督の映画『レオン』のマチルダ役にナタリーが選ばれたのは11歳の時のことだ。フランス・アメリカの合同製作で作られ、1994年9月にフランスで、11月18日にアメリカで公開となった。NYで孤独に生きる殺し屋レオン(ジャン・レノ)が、マチルダとともに汚職警官やマフィアと闘うサスペンスでもあり、マチルダとの交流を描く愛の物語でもある傑作だ。

父と義母から虐待を受け、義姉にも冷たくされ、唯一弟を心から愛していたマチルダ。レオンは父に殴られ鼻血の出ているマチルダにハンカチを渡したことがあった。ある日、汚職警官スタンフォード(ゲイリー・オールドマン)が、マチルダの父が麻薬密売組織の商品を横取りしたことに腹をたて、マチルダの家族を虐殺する。たまたま買い物に出ていたマチルダはレオンに助けを求め、逡巡しながらもレオンは彼女をかくまうことを決める。そしてマチルダは弟の復讐のためにもレオンから人の殺し方を教わろうとするのだ。12歳にして賢く大人びて、でも子どもの一面もあるマチルダに、多くの人が心奪われた。

『レオン』の1シーン。マチルダは人の殺し方を学ぼうとする Photo by Getty Images

日本では1995年の3月に公開されるや、作品の面白さ、そしてマチルダの魅力にナタリー・ポートマンとジャン・レノの人気が爆発した。ジャン・レノがその後ドラえもんの役を演じたことを考えても(その後ブルース・ウィリスなのだから、ドラえもんは本当にスゴイ)国民的な支持を得たことがよくわかる。そして公開時13歳だったナタリー・ポートマンも日本でも雑誌の表紙も飾る大スターとなった。
その後数々の名作に出演し、映画賞の常連となり、ディオールのミューズともなっているのはご存知の通りだ。

『レオン』メイキングシーン Photo by Getty Images