もっとも場所柄ゆえか、保護者の間では新標準服を歓迎する声もある。
「アルマーニの制服を見ましたが、可愛いし、いいじゃないですか。泰明は特認校といって学区外から通っている子どもが大半。わざわざ銀座の学校に通わせようっていうんだから保護者はそれなりに収入がある人たちです。
泰明に通わせている親で8万円そこそこの制服が買えない人なんていませんよ。むしろこんな騒ぎになって迷惑してるくらいです」(1年生の女子の父親)
同校OBで銀座の老舗居酒屋「三州屋」の跡取りでもあるプロレスラーの三州ツバ吉氏は、保護者の間でも意見が割れていると語る。
「区外から通学している児童の保護者は納得している人が多い。一方で昔から銀座に住んでいる父兄は、『なぜ伝統校である泰明の制服が海外ブランドなのか』と複雑な思いを持っています。
ただ個人商店がほとんどなくなってしまった現在、銀座に住んでいる父兄はごくわずかです」
会見で「泰明らしさ」とは何かと問われ、「一体感」だと応じた和田校長。確かに学区外から通っている保護者から信頼されており、銀座らしい華やかなイベントも評判がいい。
しかし、その「一体感」からはじかれてしまう人々が、和田校長の目には入らなかったようだ。