Sing Like Talkingが9月30日と10月1日の両日、東京ドームシティホールでデビュー35周年を記念したアニバーサリー・ライブを開催。多彩でハイクオリティーな、まさに彼らの35年のキャリアを象徴する演奏を披露し、満員の聴衆が洗練された音楽の魅力を満喫する大興奮のステージとなった。

“FRIENDS!”と題した9月30日のステージは、実は2021年にSing Like Talking主催の音楽フェスとして開催されるはずだったが、メンバーの西村智彦が急病のため中止となった内容が2年越しで実現したもので、2年前に出演予定だったアーティストが全て集結し、さらにはSing Like Talkingのキャリアに重要な役割を果たした小田和正も参加。押尾コータロー、森口博子、Tres joyeux、TOKU、宮沢和史、渡辺美里が、Sing Like Talkingの音楽へのリスペクトも表現しながら、同時にそれぞれに独自の音楽世界を展開して、ジャンルを超えた音楽そのものの魅力をあらためて実感する一夜となった。ゲスト・アーティストの最後に登場した小田が、ピアノ、ヴァイオリン、チェロという小編成の演奏をバックに佐藤竹善と披露した「君住む街へ」はこの日の白眉を飾るもので、その豊かな温かみに包まれる感触は間違いなくこのライブでしか味わえない心地良さだった。

一方の10月1日、 “OFF THE CHAIN”と銘打たれたSing Like Talkingのワンマン・ステージは、9月17日の大阪公演と同様、BIG HORNS BEEを迎えたアニバーサリー・スペシャル編成で展開。デビュー曲「Dancin’ With Your Lies」から最新シングル「Blue Birds」まで35年のキャリアを見渡した選曲で、しかもBIG HORNS BEEのグルーヴィーな演奏が効いた曲を中心としたラインナップに、客席は最初から総立ちとなり、そのエネルギーに応えてバンドの演奏もいっそう熱を帯び、文字通りの熱いステージとなった。


1988年9月30日にデビューし、来年1月にはメンバー全員が60歳となる彼らだが、そうした熱いステージで36年目をスタートさせ、さらなる音楽への意欲の高まりを確かに感じさせる濃密な2日間だった。

Sing Like Talking 35th Anniversary "OFF THE CHAIN"
09/17 (日)
NHK大阪ホール
10/01 (日)
TOKYO DOME CITY ホール
※BIG HORNS BEEを迎えたアニバーサリー・スペシャル編成

Sing Like Talking 35th Anniversary "FRIENDS!"
09/30 (土)
TOKYO DOME CITY ホール
ゲスト:
押尾コータロー / 小田和正 / TOKU / Tres joyeux (金原千恵子・笠原あやの)
宮沢和史 / 森口博子 / 渡辺美里

*全公演終了

5周年記念EP「Blue Birds」発売中

初回限定盤 2CD 5,400円(税抜き)5,940円(税込み) POCE-92155/6
通常盤 1CD   ?2,400円(税抜き)2,640円(税込み) POCE-12198

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SING LIKE TALKING プロフィール
佐藤竹善 (Vocal, Guitar & Keyboard)
藤田千章 (Keyboard & Synthesizer)
西村智彦 (Guitar)
 1986年、シングライクトーキングとして“サウンド・コンテスト'86”に出場し、グランプリを獲得。それをきっかけに1988年シングル「Dancin' With Your Lies」でデビュー。直後にはファースト・アルバム『Try And Try Again』を発表し、故ジェフ・ポーカロ(TOTOドラマー)や、ネイザン・イースト (ベーシスト) らを迎え、渋谷クラブクアトロで伝説的なデビュー・ライヴを行う。1993年「ENCOUNTER」、1994年「togetherness」の両アルバムは発売と同時にオリコン初登場1位となる。
 1992年「HUMANITY」(オリコン3位)、1995年「Discovery」(オリコン3位)、1997年「Welcome To Another World」(オリコン3位)、1998年「SECOND REUNION」(オリコン4位)、2001年「ROUND ABOUT」(オリコン9位)、2001年「METABOLISM」(オリコン10位)を記録しているなど、2018年の最新作「Heart Of Gold」まで、14枚のオリジナル・アルバムを発表。
 1998年9月30日にはデビュー10周年を迎え、初のベスト・アルバム「SECOUND REUNION」を発表。(オリコン4位)
 また2001年「METABOLISM」は、音楽誌『ADLIB』の評論家選定による“ADLIB AWARD 2001”において、国内最優秀作品賞を受賞。
 1995年からは、佐藤竹善のソロ活動やピアニスト塩谷哲とのユニット「SALT & SUGAR」をはじめ、藤田千章、西村智彦も他アーティストへの楽曲提供、プロデュース、ライブサポートやソロ作の発表などを活発に行い、それぞれ活動の場を広げている。
 デビュー以来、ライブ活動を精力的に行っているが、1992年からは大規模な全国ツアーを行い、1996年、1997年には日本武道館での公演を大成功に終わらせた。
 デビュー30周年記念ベストアルバム「3rd REUNION」を2018年にリリースし、30周年記念ライブ「SING LIKE TALKING 30th Anniversary Live Amusement Pocket “Festive”」を、2018年秋、大阪・東京・大宮・青森で行い、デビュー30周年を大盛況にて迎えた。
2023年、35周年を迎える SING LIKE TALKING は慣れ親しんだ中野サンプラザホールで、大病を克服したギタリスト西村智彦の本格復帰のもと「さよならサンプラ、おかえりニシムラ」と題したコンサートを開催、また35周年ライブとなる「Sing Like Talking 35th Anniversary "OFF THE CHAIN” / “FRIENDS !”」を大阪・東京で2公演は即完売、大成功を収めた。

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