自動性・他動性とアイヌ語の動詞

抄録

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千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第53集『ユーラシア諸言語の動詞論(1)』所収

動詞の諸費的な特性として、意味的および文法的にどのような名詞句と結びつくかということは、およそどのような言語理論においても問題にされてきたところである。中でも、自動詞・他動詞の区別については、文法理論の中核部分に関わることが多いため、これまで様々な議論がなされてきたし、ここ20年ほどの間、新しい文法的概念の提案とともに、その論議はさらに活発なものになっている。日本語をめぐるその論議については、須賀・早津(1995)に主要論文がまとめられているが、本稿では、それ以降の動きも踏まえながら日本語に関する研究の展開を概観し、それからアイヌ語における同方面の研究について、これまでの流れを略述し、展望を試みる。

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