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検索結果 961 件

  • ビタミンDとがんの関連:メンデルランダム化法による検討

    片桐 諒子 日本予防理学療法学会 学術大会プログラム・抄録集 2.Suppl.No.1 (0), 63-63, 2024-03-31

    ...<p>【背景】</p><p>近年遺伝情報の解析の進歩に伴い、因果推論に遺伝情報を活用したメンデルランダム化法 (MR)という新規の解析手法が登場した。観察研究では切り離せない交絡要因の影響を少なくできる手法であり、今回、血中25-ヒドロキシビタミンD濃度と全がんリスクおよび大腸がんリスクとの関連についてメンデルランダム化法を用いて検討したので、手法とともに紹介する。...

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  • 核酸を操る高次構造と化学修飾による発現制御

    佐々木 茂貴, 村瀬 裕貴 Drug Delivery System 39 (1), 53-62, 2024-01-25

    ...二本鎖DNAに蓄積された遺伝情報は、mRNAに転写され、タンパク質に翻訳され機能を発現する。核酸医薬は、核酸に直接作用するモダリティとして難病治療薬として開発が進んでいる。近年、タンパク質をコードしないncRNA、核酸の高次構造、小さな化学修飾など、遺伝情報の発現を時空間的に制御しているさまざまな機構が明らかになり、これらを標的とする人工的機能分子の開発が進められている。...

    DOI Web Site 参考文献29件

  • The nucleolar shell provides anchoring sites for DNA untwisting

    福手, 淳平, 牧, 功一郎, 安達, 泰治 Communications Biology 7 2024-01-23

    DNA underwinding (untwisting) is a crucial step in transcriptional activation. DNA underwinding occurs between the site where torque is generated by RNA polymerase (RNAP) and the site where the …

    HANDLE

  • ゲノム技術の進歩とゲノム医療

    森野 豊之 四国医学雑誌 79 (5.6), 237-244, 2024

    <p>ゲノム関連技術は近年革新的な進歩を遂げた。多様なゲノム解析技術が開発され大量のゲノム情報が蓄積されていくとともに,ゲノム編集によってゲノム情報を任意に改変できる時代になってきた。これらの技術革新が医学・医療に与える影響は多大であり,診断だけでなく病態解明や治療にまで幅広く活用されている。本稿では,これらのゲノム技術の変遷を振り返りつつ,これまでに行った研究の成果と今後のゲノム医療の発展につ…

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  • 胆道癌の術前診断~経乳頭的胆管生検を中心に~

    宇座 徳光, 松森 友昭 胆道 37 (5), 864-872, 2023-12-31

    ...<p>画像診断技術の進歩により胆道癌の局在診断および進展度評価は飛躍的に向上してきたが,確定診断および正確な進展度評価には組織採取に基づく病理学的評価が必須である.また近年,がんゲノム医療の時代を迎え,患者自身の遺伝情報に基づく個別化医療を提供するには,遺伝子パネル検査に耐えうる患者個々人の良質な組織採取が求められる.しかしながら,既存の手法を用いた胆道からの組織採取法には様々な課題が存在する.本稿...

    DOI 医中誌

  • マルファン症候群患者における診断経緯の質的分析

    中村 由唯, 有森 直子, 宮坂 道夫 日本遺伝看護学会誌 22 (0), 24-33, 2023-11-08

    ...また、MFS患者の家族内での遺伝情報の共有の状況を把握し、血縁者への情報共有の方法について検討する役割があると考える。受診のきっかけとなるような結婚などのライフイベントについてMFS患者の権利擁護者として意思決定を支援することも看護職の重要な役割であることが示唆された。</p>...

    DOI 医中誌

  • がんゲノム医療・遺伝看護に関する看護師の関心・認識の実態調査

    佐藤 信二, 佐々木 規子, 本田 純久, 高尾 真未, 松本 正, 松本 恵, 森藤 香奈子 日本遺伝看護学会誌 22 (0), 1-8, 2023-05-31

    ...遺伝医療・遺伝看護に関する関心および遺伝情報に関する特徴の認識を得点化し従属変数とし、対象者の看護基礎教育や遺伝看護の経験状況など15項目を独立変数に設定して重回帰分析を行った。 結果:1064通(回収率48.3%)の回答を得た。平均年齢は33.7±9.58歳であった。...

    DOI 医中誌

  • シデコブシにおける遺伝的多様性、集団遺伝構造および歴史的な集団動態

    久田 和磨, 玉木 一郎, 戸丸 信弘 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 144-, 2023-05-30

    ...一方、SNPでは多数の座が扱えるためゲノムワイドな評価により詳細な遺伝情報が得られる可能性がある。そこで、本研究では、多数のSNPを用いて、シデコブシにおける遺伝的多様性、集団遺伝構造、近縁種コブシとの遺伝的関係および歴史的な集団動態を調べた。その結果、先行研究と同様に、三重県北部の一部の集団は孤立しているにも関わらず高い遺伝的多様性を保有することが明らかになった。...

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  • 日本列島におけるミネカエデとナンゴクミネカエデの分布境界とその形成過程

    竹内 虎輔, 齊藤 陽子, 平尾 聡秀 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 405-, 2023-05-30

    ...</p><p> 本研究では、遺伝情報の解析を行い日本列島のミネカエデ類の分布境界と形成過程の知見を得ることを目的とした。2020年6月~2022年8月に北海道から四国の32集団の調査を行った。核SSRの遺伝構造からミネカエデ類の分布境界は関東甲信越から東北の内陸部に連続的に形成されていることが明らかになった。東北太平洋側の集団では遺伝的混合が見られ、分布境界での交雑が示唆された。...

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  • <i>BRCA2</i>遺伝子に同一病的バリアントを認めた男性乳癌の2例

    名嘉山 一郎 遺伝性腫瘍 22 (4), 97-100, 2023-03-31

    ...breast and ovarian cancer;HBOC)関連癌の家族歴があった.このバリアントは,日本人を含む東アジア人集団での創始者バリアントであることが示唆されている比較的頻度の高いものであった.一方,血縁者とくに娘たちへのHBOCに関する情報提供,遺伝カウンセリング等の適切な対応を進める必要があるが,結果判明後1年を経過しても血縁者の遺伝学的フォローが開始されておらず,男性乳癌における遺伝情報...

    DOI 医中誌

  • 核骨格タンパク質の機能と胚発生における役割

    坂上 凜, 宮川 靖基, 宮本 圭 近畿大学生物理工学部紀要 (50) 33-43, 2023-03-31

    ...核内では、遺伝情報であるDNAがヒストンタンパク質に巻き付くことで凝縮し、核膜に内包されて存在している。また、間期核におけるクロマチン高次構造の解析により、転写活性化状態にあるAコンパートメントや不活性状態のBコンパートメントのような核内の三次元構造が転写活性と相関していることが示された。...

    DOI 機関リポジトリ

  • グレリンの発見から臨床応用まで

    児島 将康 生化学 95 (1), 5-16, 2023-02-25

    グレリンは胃から発見されたペプチドホルモンであるが,N末端から3番目のセリン残基の側鎖が脂肪酸(メインはオクタン酸)によって修飾されている.しかもこの脂肪酸の修飾基がグレリンの活性に必要である.現在,グレリンのペプチド部分に脂肪酸を転移させる特異的な酵素として,グレリン脂肪酸転移酵素(GOAT)が同定されている.グレリンの脂肪酸修飾基がなぜグレリン受容体の活性化に必要なのかという謎は,最近のグレ…

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  • 喜界島に定着した国内外来ニホンジカの起源推定

    永田 純子, 亘 悠哉, 高木 俊人, 立澤 史郎, 兼子 伸吾 哺乳類科学 63 (1), 109-117, 2023

    ...鹿児島県本土の養鹿場から人が持ち込んだ15頭ほどのニホンジカ(<i>Cervus nippon</i>)に由来する個体群が国内外来種として野外に定着している.本研究では,これまで不明であった喜界島に定着するニホンジカの起源を明らかにするため,喜界島の野外で採集した糞と駆除個体の肉片サンプルを利用し,ミトコンドリアDNAのコントロール領域における塩基配列998 bpを決定した.そして,他地域のニホンジカの遺伝情報...

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  • 法律家の立場から

    菰口 高志 産業保健法学会誌 2 (1), 112-120, 2023

    ...遺伝情報の解析に関する技術革新と遺伝子検査の普及に伴い、近い将来、遺伝情報の取扱いが職場で問題になることが想定される。本稿は、遺伝性腫瘍の仮想事例を題材に、(1)個人情報保護法及び労働法の視点から、遺伝情報の取得と社内共有・使用に関する法的ルールと実務的視座を確認するとともに、(2)遺伝情報に基づく安全配慮義務の特徴、(3)遺伝情報を考慮した人事上の措置の限界について、試論を提示するものである。...

    DOI

  • 産業医の立場からの検討

    立道 昌幸 産業保健法学会誌 2 (1), 108-111, 2023

    ...職場における遺伝情報の取り扱いについて、産業医の実務レベルの視点から検討した。現時点では、遺伝情報すなわち「○○遺伝子に変異があり生涯に○%で疾病罹患する」という情報が職場に伝えられた場合、職場を構成する人物間で認知・理解度がさまざまであり、最悪偏見差別の対象となる。...

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  • 島根県で捕獲されたハクビシンのミトコンドリアDNA新規ハプロタイプ

    遠藤 優, 小沼 仁美, 増田 隆一 哺乳類科学 63 (2), 219-224, 2023

    ...2016年以降に生息が確認されるようになった島根県のハクビシンを対象に,ミトコンドリアDNAのチトクロム<i>b</i>遺伝子領域と制御領域を合わせた1,663 bpを解析したところ,すべての個体から同一のハプロタイプが検出され,既報の四国のハプロタイプと一塩基違いである新規のハプロタイプであった.現時点で,島根県のハクビシンの分布拡大経路特定は難しいものの,今後関西地方以西の本州に生息する個体の遺伝情報...

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  • 検診の継続のために必要なケアとサポート

    鈴木 美慧 日本乳癌検診学会誌 32 (2), 191-195, 2023

    ...遺伝情報を活用したサーベイランスは個人のライフスタイルや社会的状況に合わせたサポートが必須である。認定遺伝カウンセラーの役割は,遺伝性腫瘍のサーベイランス特有の心理的・経済的・社会的課題があるクライエントのニーズに合わせたケアとサポートを提供し,専門の検診外来と治療施設の連携の要になることである。...

    DOI Web Site 参考文献1件

  • ゲノム情報によるリスク層別化の今とこれから

    櫻井 晃洋 日本乳癌検診学会誌 32 (2), 183-189, 2023

    ...乳がん診療の領域では,BRCA1/2 遺伝学的検査が2018年にPARP 阻害薬に対するコンパニオン診断薬として,さらに2020年には条件を満たす乳がん患者のHBOC 診断目的として保険収載され,乳がん診療の現場でも遺伝情報がごく一般的な診療情報の一部となってきた。...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 同種造血幹細胞移植の血縁ドナー選定における倫理的ジレンマ

    浅野 悠佳, 福島 伯泰, 枝廣 太郎, 土石川 佳世, 大澤 彰裕, 三島 華歩, 八木 恵子, 一戸 辰夫 臨床倫理 11 (0), 79-86, 2023

    ...通常,ドナーとしての適格性を満たさないと判断された場合,該当のドナー候補者本人に対する有益性がないことより,遺伝情報にあたるHLA検査は実施しないことが原則である。しかし,このドナー候補者の場合,不適格理由が出産後1年未満であったため,造血幹細胞移植の実施を延期すれば,ドナー適格性を有すると判断することが可能であった。...

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  • 小児頭蓋外胚細胞腫瘍に対する治療戦略の進歩と課題

    狩野 元宏, 黒田 達夫 日本小児血液・がん学会雑誌 60 (3), 220-227, 2023

    ...Malignant Germ Cell International Consortium(MaGIC)は年齢11歳以上,性腺外,Stage IVをリスク因子とする新たな小児頭蓋外胚細胞腫瘍のリスク分類を提唱した.この新リスク分類をもとに,低リスク群に対する積極的経過観察と,標準リスク群に対するカルボプラチンの有用性を評価する臨床研究AGCT1531が本邦でも進行中である.また上記血清miRNAに加え腫瘍の遺伝情報...

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  • 日本におけるカンナビノイドの試験機関とその課題

    赤星 栄志 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 2-C-S22-3-, 2023

    ...法改正後の試験分野は、(a)栽培基準:植物体(鑑定、サンプリング、効力、品種識別、種苗、育種)、(b)製品基準:カンナビノイド製品(CBD製品を含む)の品質、(c)尿検基準:体内の残留カンナビノイド(尿、血液、唾液、毛髪等)、(d)動物実験/ヒト臨床:内因性カンナビノイド(アナンダミド,2-AG)の検査・大麻使用障害リスクの高い遺伝情報診断に分類される。...

    DOI

  • 薬理遺伝学パネル検査の現状と課題

    筵田 泰誠 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 2-C-S34-6-, 2023

    ...<p>薬理遺伝学検査は、薬物応答に関する生殖細胞系列の遺伝情報を扱う検査 (遺伝学的検査) と定義され、特定の患者における薬効、副作用リスクや薬物動態などの薬物応答性を予測することにより、患者に恩恵をもたらしている。...

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  • 環境化学物質によるヒストン修飾を介した遺伝子発現調節

    伊藤 昭博 日本毒性学会学術年会 50.1 (0), S8-2-, 2023

    ...一方、このエピジェネティックな遺伝情報は環境変化等により比較的容易に変化し、その異常はがんなどの疾患の原因になる。ヒストンのリジン残基上で起こるアシル化修飾は、エピジェネティック制御の分子基盤の一つである。これらのリジンアシル化の少なくとも一部は、脂肪酸などの生体内のカルボン酸がアシルCoAを介してリジン残基のεアミノ基に付加されることによって引き起こる。...

    DOI

  • オルガノイドを用いた呼吸器疾患研究の最前線

    出口 清香, 高山 和雄 日本薬理学雑誌 158 (1), 71-76, 2023

    ...であることが多い.重篤な呼吸器疾患を治療するため,様々な呼吸器モデルを用いて,その病態解明および創薬研究が進められている.呼吸器モデルのなかでも呼吸器オルガノイド(気道オルガノイドや肺胞オルガノイドなど)は生体に近い機能を有するモデルとして期待を集めている.呼吸器オルガノイドは自己複製能を有する三次元の呼吸器様構造物である.また,多能性幹細胞および組織幹細胞から樹立された呼吸器オルガノイドは元の個人の遺伝情報...

    DOI Web Site 参考文献27件

  • iPS細胞技術とヒト型疾患モデルマウスを用いた精神疾患の分子病態研究

    中澤 敬信 日本生物学的精神医学会誌 34 (2), 75-80, 2023

    ...iPS細胞技術の登場により,患者の遺伝情報を保持する神経系細胞を用いて,直接的に神経機能異常を<i>in vitro</i>で調べることが可能になった。ヒトとマウスなどのモデル生物との脳機能の種差を考慮すると,ヒト(患者)神経細胞を用いた分子病態研究が重要であると考えられ,従来の研究を補完するものとして期待されている。...

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  • 個別化医療の現状と、 職場における遺伝情報の事例検討

    泉 陽子 産業保健法学会誌 2 (1), 101-107, 2023

    ...科学の発展の恩恵享受と個人の権利保護の両立には、社会の各分野において遺伝情報取扱のルール形成が必要となり、職域についてもゲノム科学、産業保健、法学の学際的な検討を要する。現状認識の共有と、遺伝性腫瘍素因を有する労働者に関する仮想事例選定の背景を示す。...

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  • シンポジウムの概要: 趣旨説明と講演及び討論の要旨

    丸山 総一郎 産業保健法学会誌 2 (1), 96-100, 2023

    ...現状では、事業者が積極的に労働者の遺伝子検査情報を取得することは想定しがたいものの、遺伝情報の概念には、遺伝子検査の結果に加え、遺伝性疾患を示唆する所見や家族歴も含まれる可能性があり、これらの機微性の高い健康情報を職場で取り扱う場面も想定される。職場における遺伝情報に基づく差別、不利益取扱いの懸念や、逆に労働者の健康増進に資する活用を期待する向きもあり、多くの法的課題が存在している。...

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  • 電気泳動によるゲノムリテラシー教育

    大藤 道衛 電気泳動 67 (2), 65-70, 2023

    ...するSTEM教育へ向けた教員研修会のテーマの一つとなっている.実験者自身のゲノムDNAを解析することは,ゲノムリテラシー醸成に有効である.我が国では,教育目的でゲノムを扱う実験についても指針の趣旨に準じて取り扱うべきであり適切な運用方法が議論されてきた.今後,電気泳動に対する理解を深め,実験方法や個人遺伝情報の扱いなど教育現場での指導者養成が必要である....

    DOI Web Site 参考文献5件

  • ゲノム医療における倫理

    山田 崇弘 臨床血液 64 (9), 1235-1242, 2023

    ...<p>近年の医療においては遺伝情報を利用することが日常的となっている。医療倫理の原則に基づいてさまざまな場面でその活用について検討してゆくことが求められる。また,その運用においては遺伝情報の特性を理解した上で,研究や臨床における各種ガイドライン等を遵守した医療を行う必要がある。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 1,000計測以上の脳画像データの解析技法開発と臨床応用

    小池 進介 日本生物学的精神医学会誌 34 (4), 171-178, 2023

    ...今後はこうした解析が一般的となることを見越して,遺伝情報などと組み合わせた階層性データを利活用する病態解明,臨床応用研究が重要になる。日本で精神疾患脳画像研究を推進すべき理由はいくつかあるが,その中でも,精神科医が研究に深く関与していることは重要であり,今後も臨床家,当事者との協同による臨床応用技術開発が必要である。...

    DOI

  • 神経疾患の克服に向けたiPS細胞技術

    木村 俊哉, 六車 恵子 日本薬理学雑誌 158 (1), 57-63, 2023

    ...にとって重要な課題である.神経疾患に関する従来研究は,株化細胞やモデル動物を用いてきたが,これらはヒトの神経細胞や脳組織とは構造的にも機能的にも異なるところが多く,疾患モデルとして十分とは言えない.また多因子性の疾患や,病因不明の孤発性疾患については,モデル動物を作製することが極めて困難である.これに対し人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells:iPS細胞)は患者の遺伝情報...

    DOI Web Site 参考文献66件

  • 職場における遺伝情報の取扱い

    李 怡然 産業保健法学会誌 2 (1), 126-130, 2023

    ...個人の遺伝情報に基づく取扱いは特に保険や雇用領域での懸念が大きく、例えば米国では遺伝情報差別禁止法(GINA)が成立し、遺伝性腫瘍の未発症者が解雇されたことを不当だとした告訴例がある。日本では法規制がない中、がん患者や家族らからは不利益を防ぐ法律の要望も強く、基本理念を盛り込んだ立法化を後押しする動きもある。諸外国のアプローチの限界や課題点も踏まえながら、取るべき方策を具体的に検討すべき時にある。...

    DOI

  • クロマチンの物理

    坂上 貴洋 物性若手夏の学校テキスト 1 (0), 293-303, 2023

    ...生物の遺伝情報は塩基配列という形で DNAに蓄えられており、細胞内における DNAやクロマチン (DNA とタンパク質の巨大な複合体) の動態は遺伝子発現と密接に関連する。DNAの構造には明確な階層性が見られ、その振る舞いはスケールに依存する。例えば、たんぱく質との相互作用の舞台となる数十塩基対のスケールでは、二重螺旋構造を反映した弾性的な振る舞いを示す。...

    DOI

  • ゲノムワイド関連解析のその先へ:統計的fine-mappingの基礎と発展

    王 青波 JSBi Bioinformatics Review 4 (1), 35-51, 2023

    <p>ヒトゲノムの個人差と様々な形質との相関を大規模に検定するゲノムワイド関連解析(Genome Wide Association Studies=GWAS)により、形質に関連するゲノム領域が次々と明らかにされている。一方、GWASにより同定された個々の関連領域には時に数千もの統計的有意な変異が含まれ、それら全てが形質に因果的に寄与するわけではないことが知られる。ゲノムに刻まれた生命の設計図をよ…

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  • スプライシング異常と血液悪性腫瘍

    臧 維嘉, 雜賀 渉, 青山 有美, 井上 大地 臨床血液 64 (9), 875-883, 2023

    ...<p>セントラルドグマの中でも,pre-mRNAからmRNAへと精製されるRNAスプライシングの過程に異常が生じた場合,遺伝子発現量や遺伝情報が大きく変化することが知られている。造血器腫瘍ではRNAスプライシングを制御する遺伝子そのものに変異が生じているが,近年の臨床検体・マウスモデルを中心とした解析により,それらが発がんを誘導するメカニズムが明らかにされつつある。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 透過型電子顕微鏡によるリボソームの構造解析,その歴史と今

    横山 武司 顕微鏡 57 (3), 124-130, 2022-12-30

    ...<p>細胞内のタンパク質合成装置であるリボソームは,遺伝情報を正確に「暗号解読」し,その情報を基に多彩な機能分子であるタンパク質を合成する.その構造は直径25 nmを超える巨大な超分子複合体であり,中心骨格をRNAが構成しその外側を多くのタンパク質が取り囲むRNAタンパク質複合体である.リボソームを可視化する挑戦の歴史は,透過型電子顕微鏡と共にあった.1960年代からの負染色を用いた観察,その後のクライオ...

    DOI Web Site 医中誌

  • Reconstitution of a minimal motility system based on Spiroplasma swimming by two bacterial actins in a synthetic minimal bacterium

    Kiyama, Hana, Kakizawa, Shigeyuki, Sasajima, Yuya, Tahara, Yuhei O., Miyata, Makoto Science Advances 8 (48), eabo7490-, 2022-11-30

    ...研究グループは、節足動物や植物などに寄生し、宿主の体内を自身のらせん方向を反転して泳ぐ細菌の遊泳運動に直接関係していると考えられるタンパク質を、最少の遺伝情報のみで生きる合成細菌内に遺伝子操作により発現させました。その結果、球状であった合成細菌が、らせん形状になり泳ぐことが確認できました。本研究で得られた「泳ぐ最小の合成細菌」は、運動装置を持つ最小の生命と言えます。...

    DOI 機関リポジトリ Web Site 被引用文献6件 参考文献39件

  • 国内希少野生動植物種における保全遺伝学研究の基盤としての遺伝情報

    中濵 直之, 安藤 温子, 吉川 夏彦, 井鷺 裕司 保全生態学研究 27 (1), n/a-, 2022-04-28

    ...その結果、脊椎動物においては遺伝情報が蓄積している種の割合が多く、また多くの学術論文が出版されていたが、その一方で無脊椎動物においては遺伝情報が蓄積している種の割合とともに学術論文数も少ない傾向にあった。維管束植物においては学術論文数が多かった一方で、指定種数が多いこともあり、種数に対する割合は低かった。 ...

    DOI Web Site

  • 高等学校生物におけるDNAモデルを導入したNOSの理解

    十文字 秀行, 宮本 直樹 日本科学教育学会研究会研究報告 36 (5), 37-40, 2022-04-24

    ...<p>本研究の目的は,SSHの科学的探究活動を促進するために,一先ず,Nature of Scienceを導入した授業実践を行った.具体的には,高等学校生物基礎における「生物の遺伝子とその働き,遺伝情報とDNA」の学習で,DNAのモデルの変遷と二重らせんモデルがその後の研究に与えた影響に関する科学史を取り挙げ,Nature of Scienceの証拠の重要性,科学の暫定性,主観・理論負荷性,創造性の...

    DOI

  • 愛知県中西部における谷津田域のホトケドジョウ集団の保全を目的とする遺伝的構造特性の解明

    中西 彬, 花井 隆晃, 伴 邦教, 服部 翔吾, 太田 宗宏, 谷口 義則 応用生態工学 24 (2), 279-287, 2022-03-23

    ...<p>愛知県の谷津田環境で実施される造成事業の計画地に生息するホトケドジョウの保全を検討するため,計画地域にある 2 河川(下流で合流)の 7 地点とこれらと本川が異なる 1 地点を対象にミトコンドリア DNA の D-loop 領域とマイクロサテライト DNA を解析し,遺伝的構造を把握した.ミトコンドリア DNA は 2 河川 7 地点間に変異は認められず,遺伝情報が既知の東海集団に属すると判定...

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 遺伝関連ドックの現状と未来

    田口 淳一, 堀尾 留里子 総合健診 49 (2), 263-270, 2022-03-10

    ...人間ドックでこれらの遺伝情報を先に知ることが重要と考える。特にCYP2C19、CYP2C、CYP2D6などはクロピドグレルをはじめとする循環器関連薬や精神科関連薬などの代謝に大きくかかわっている。</p><p> 次に多因子疾患の遺伝的リスクは実際に冠動脈疾患、認知症、胃がんの発症リスクの増加と関連しており、生活習慣を改善することで発症リスクを低減できることが示された。...

    DOI Web Site 参考文献10件

  • 遺伝カウンセリングと遺伝診療の未来

    川目 裕, 原田 佳奈, 金子 実基子 耳鼻咽喉科展望 65 (1), 40-45, 2022-02-15

    ...<p> 遺伝情報 (ゲノム情報) を利用した診療がほとんどすべての診療科で開始されつつある。 その遺伝診療においては遺伝カウンセリングが核となる。 遺伝情報は, 血縁者と共有され, また生涯変化しない。 これらの特徴のある遺伝情報をクライエントが納得して診療に用いるために遺伝カウンセリングが重要である。</p><p> 本稿では遺伝カウンセリングについて概説する。</p>...

    DOI 医中誌

  • クライオ電子顕微鏡によるリボソーム機能制御メカニズムの可視化

    横山 武司 生物物理 62 (1), 28-31, 2022

    ...<p>リボソームはmRNAにコードされた遺伝情報を,アミノ酸の配列へと変換する暗号解読装置である.クライオ電子顕微鏡は,構造を次々と変化させながら機能するこの超分子複合体の構造解析において威力を発揮する.本稿では,クライオ電子顕微鏡によるリボソームの構造解析の概要と最新の成果をご紹介する.</p>...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献19件

  • 細菌感染症におけるRNAの機能解明と抗菌治療への応用

    氣駕 恒太朗 日本細菌学雑誌 77 (3), 139-144, 2022

    ...<p>セントラルドグマ(DNAからRNAが転写されて,タンパク質ができる)という分子生物学の中心的な概念において,「RNAはDNAからタンパク質を合成するための遺伝情報の仲介役にすぎない」と考えられていた。しかし,RNAはタンパク質に劣らず複雑な構造をとり,さまざまな生体分子を認識し,酵素としても働くことがわかってきた。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件 参考文献25件

  • 単純ヘルペスウイルスの神経病原性制御機構

    加藤 哲久, 川口 寧 神経感染症 27 (1), 38-, 2022

    ...この生存に必須な過程を効率化するため、ウイルスはゲノムサイズを最少化させ、遺伝子重複や選択的スプライシング等の非標準的なエレメントを獲得することで、限られたゲノムに多様な遺伝情報を搭載してきた。近年、大型 DNA ウイルスである単純ヘルペスウイルス1 型(HSV-1)もまた、非標準的遺伝子をコードすることが明らかとなりつつある。...

    DOI

  • 酵母における染色体分配阻害と核形態変化に及ぼす糖代謝関連毒物の影響

    井上 善晴 日本毒性学会学術年会 49.1 (0), S3-5-, 2022

    ...正しく修復が行われない場合、それは変異としてDNAに固定され、誤った遺伝情報が次世代へと受け継がれてしまう。DNAに損傷を与える原因は紫外線などの外的要因に加え、細胞内でのエネルギー代謝により生じる代謝物が遺伝毒性を示す例も知られている。...

    DOI

  • 「診療における薬理遺伝学検査の運用に関する提言」について

    安藤 雄一 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 3-C-S30-1-, 2022

    ...薬理遺伝学検査によって判明する生殖細胞系列の遺伝情報は、生涯変化しない、血縁者間で共有されるという点で、他の単一遺伝子疾患の遺伝学的検査と共通の特徴をもつことがその背景にある。がん薬物療法に関係する検査として、UDPグルクロン酸転移酵素(UGT1A1)遺伝子多型検査とNudix hydrolase 15(NUDT15)遺伝子多型検査が保険収載されている。...

    DOI

  • 双生児による縦断研究が明らかにする遺伝のダイナミズム

    安藤 寿康 発達心理学研究 33 (4), 244-255, 2022

    ...発達心理学はじめ社会科学全般で,行動遺伝学が明らかにしてきた遺伝のダイナミズムが必ずしも十分に認識されないまま,遺伝情報だけはありきたりな変数となりつつあるいま,改めて双生児法による行動遺伝学の知見に注目が必要である。</p>...

    DOI

  • 分子生物学と細胞機能

    紀川 純三 松江市立病院医学雑誌 25 (1), 1-6, 2021-12-01

    ...DNAはアデニン(A),チミン(T),グアニン(G),シトシン(C)の4つの塩基からなり,その配列により細胞の生物学的特性が決まる.ゲノム(genome)は生物のもつ遺伝子(遺伝情報)の全体を指す言葉であり,遺伝子や遺伝子の発現を制御する情報などが含まれる.ゲノム情報をもとに転写・翻訳という過程を経てタンパク質が作られ,細胞の生存(survival signal)と死(apoptosis)を制御し,...

    DOI 医中誌

  • ゲノム情報を適切に利活用するためのデータ流通プラットフォームの開発

    花谷, 嘉一, 米村, 智子, 小美濃, つかさ, 小松, みさき, 池田, 竜朗, 足立, 泰則, 栗田, 英和, 山口, 泰平 コンピュータセキュリティシンポジウム2021論文集 825-832, 2021-10-19

    ...個人のゲノム情報や医療情報を活用することで,一人ひとりの体質や病気に合わせた予防や治療の実現が期待されているが,それらは要配慮個人情報にあたるため法令やデータの属性に対応したガイドラインを順守しながら,安全に収集・保管・利活用しなければならない.また,データを提供する個人が安心してサービスを利用できるよう,高い透明性を持つことが望ましい.本稿では,個人情報保護法を順守しながら,個人遺伝情報ガイドライン...

    情報処理学会

  • ゲノム解析と内部障害リハビリテーション医学

    吉田 直記, 上月 正博 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 58 (10), 1144-1148, 2021-10-18

    ...<p>細胞内にあるDNAは遺伝情報の担い手だが,1953年にその立体構造が解明され2004年にはヒトゲノムの99%を解読した遺伝子配列が発表された.その一方で,必ずしもすべての事象が遺伝情報のみで説明できるとは限らないこともわかってきた.現在はゲノム情報だけでなく,被験者の血液や尿,組織の一部といった生体試料,およびそれに関連する生活習慣などの情報を体系的に収集・管理するバイオバンクが重要視されるようになり...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献12件

  • 遺伝情報の利用規制がもたらす課題

    村岡 悠子, 加藤 和人 生命倫理 31 (1), 37-45, 2021-09-28

    ...医療情報と遺伝情報の峻別が困難であることを前提に、利用規制が対象とする「遺伝情報」とは何なのか、議論を尽くす必要がある。さらに、遺伝性疾患を有する者に生じる本裁判例のような不利益に対しどのような介入が可能なのか、保険業界のみならず社会全体でのオープンな議論が望まれる。</p>...

    DOI

  • 健診(検診)施設における遺伝性腫瘍に対する取り組み

    野村 文夫, 稲田 麻里, 橋本 秀行, 渡邉 綾子, 齋藤 智子, 北橋 菜那, 山口 和也, 藤澤 武彦 遺伝性腫瘍 21 (2), 58-63, 2021-08-31

    ...<p> ゲノム医療の時代となり,健診(検診)機関においても遺伝情報を適切かつ有効に活用する必要がある.千葉県と連携して多数の健診(検診)を担う公益財団法人ちば県民保健予防財団(以下,当施設)では,2015年10月に遺伝子診療科(遺伝カウンセリング外来)を開設し,遺伝性腫瘍とその家系を見出すことに取り組んでいる.当施設の乳がん検診受診者および消化管内視鏡検査受診者を対象としたがんの家族歴の問診票による...

    DOI 医中誌

  • 日本の絶滅危惧生物標本の所在把握と保全への活用

    杉田 典正, 海老原 淳, 細矢 剛, 神保 宇嗣, 中江 雅典, 遊川 知久 保全生態学研究 26 (2), n/a-, 2021-08-31

    ...ラベル情報に加え形態・遺伝情報を有する標本は、保全に関する様々な情報を供給可能である。しかし、標本の所在情報は各博物館の標本目録や台帳に散在しており標本の利用性は低かった。これらの情報は公開データベース等で共有化されつつあるが、情報の電子化・共有化は不完全であり、依然として利用性が低い状況にある。...

    DOI

  • 遺伝性のがんにおけるリスクの予測と予防 ——起点としての遺伝学的検査に着目して——

    李 怡然 保健医療社会学論集 32 (1), 34-44, 2021-07-31

    ...患者のみならず血縁者にとってもリスクを知ることが医学的に重要視されるが、遺伝情報を知ることは予防的切除や家系内での情報共有など、当事者に葛藤をもたらしうるものでもある。本稿は、HBOC患者のインタビュー調査をもとに、患者たちは、どのようにして、予測と予防のプロセスの始まりに位置する遺伝学的検査の受検に組み込まれていくのかを明らかにする。</p>...

    DOI

  • Chained Structure of Dimeric F1-like ATPase in Mycoplasma mobile Gliding Machinery

    Toyonaga, Takuma, Kato, Takayuki, Kawamoto, Akihiro, Kodera, Noriyuki, Hamaguchi, Tasuku, Tahara, Yuhei O., Ando, Toshio, Namba, Keiichi, Miyata, Makoto mBio 12 (4), e01414-21-, 2021-07-20

    ...この運動を担う分子モーターがほとんどの生物に存在するATP合成酵素から進化したことが遺伝情報を基に示唆されていましたが、構造観察に基づいた直接の証拠はありませんでした。今回、生化学的な手法、電子顕微鏡、そして最先端技術である高速原子間力顕微鏡(高速AFM)を用いることで、滑走の分子モーターの構造をナノメートルレベルで明らかにすることに成功しました。...

    DOI 機関リポジトリ Web Site 被引用文献8件 参考文献67件

  • 生細胞における遺伝暗号の改変と応用

    坂本 健作 生化学 93 (3), 291-297, 2021-06-25

    ...tRNAとコドンを中心に遺伝暗号の改変について解説する.非天然アミノ酸を遺伝的にコード化するためのコドンの人為的な再定義においては,tRNAの役割を含めた遺伝情報の翻訳分子機構の改変が必要である.加えてゲノムにおけるコドンの分布を再アレンジすることも求められる.この二つの側面を調和させながらコドンの再定義が進められるが,この二つは必ずしも同時に完了しなくてもよく,ずれから生じるコドン定義のあいまいさは...

    DOI Web Site 医中誌

  • 日本で飼育されているテナガザルの ミトコンドリアDNA(cytochrome b 遺伝子)による種判定

    松平 一成, 前田 洋一, 幣原 奈央子, 石田 貴文 日本野生動物医学会誌 26 (2), 35-42, 2021-06-14

    ...本研究は,客観的に評価が可能な遺伝情報を用いて種を同定し,登録情報の更新を行うことを目的とした。具体的には,153個体を対象にミトコンドリアDNAのcytochrome b遺伝子の配列(1,140塩基対)を決定し,テナガザル各種の参照配列との類似度に基づき,種を判定した。また,配列決定ができなかった14個体については,上記153個体との血縁関係などから,種を判定した。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献11件

  • DYW domain structures imply an unusual regulation principle in plant organellar RNA editing catalysis

    竹中, 瑞樹, 竹中, 佐知, Barthel, Tatjana, Frink, Brody, Haag, Sascha, Verbitskiy, Daniil, Oldenkott, Bastian, Schallenberg-Rüdinger, Mareike, Feiler, Christian G., Weiss, Manfred S., Palm, Gottfried J., Weber, Gert Nature Catalysis 4 510-522, 2021-06

    RNA editosomes selectively deaminate cytidines to uridines in plant organellar transcripts—mostly to restore protein functionality and consequently facilitate mitochondrial and chloroplast function. …

    DOI HANDLE PDF ほか1件 被引用文献7件 参考文献74件

  • ブナ葉のオルガネラDNAコピー数の季節変化

    斎藤 秀之, 岡﨑 裕平, 神村 章子 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 102-, 2021-05-24

    ...<p>トランスクリプトーム解析は、遺伝子の転写量(mRNA量)をゲノム網羅的に解析する手法で、近年、遺伝情報と生理生態学的情報を繫ぐ有力な手段となっている。一般に、mRNA量の変化は遺伝子の転写活性ならびにmRNAの安定性に依存するので、遺伝子をコードするゲノムのコピー数に変化がなければ、mRNA量の変化は遺伝子の環境応答性を示していると考えられる。...

    DOI

  • ウイルス細胞生物学と顕微鏡法

    山内 洋平 顕微鏡 56 (1), 23-30, 2021-04-30

    ...<p>ウイルスは5–300 nmほどの大きさの粒子状の感染性物質で,遺伝情報(DNAかRNA)をカプシドや脂質二重膜内にカプセル化した構造体を作る.感染された細胞は文字通り乗っ取られウイルス複製工場と化す.ウイルスは自己のみでは増殖することはできず,代謝や移動を宿主側に依存している.そのため細胞の裏表を理解し尽くしており,自由自在に操ることを得意とする.実際,分子生物学の重要な発見はウイルスまたはウイルス...

    DOI Web Site 医中誌

  • DNA二本鎖切断から始まる,遺伝情報を守るしくみと書き換えるしくみ

    篠原 美紀 化学と生物 59 (4), 168-175, 2021-04-01

    ...<p>DNA二本鎖切断(DSB)修復は,放射線や活性酸素などによって生じる重篤なDNA損傷からゲノムの遺伝情報を守るだけではなく,次世代の遺伝情報の多様性の創出,免疫グロブリンの多様性など生理的にも重要な役割を担っている.さらに,バイオテクノロジーを支える技術面でも遺伝子標的やゲノム編集といった遺伝情報の改変の際に,改変する宿主における基本反応である.遺伝情報の堅牢性と可塑性という,一見相反する性質...

    DOI Web Site 参考文献24件

  • 遺伝子から紐解くコロナウイルスの多様性

    藤田 寿一 大阪市立大学看護学雑誌 17 28-32, 2021-03

    ...本講演では、風邪症状群の一因であるヒト・コロナウイルスとSARS-CoVやSARS-CoV-2あるいは中東呼吸器症候群コロナウイルス(Middle East respiratory syndrome : MERS(マーズ)コロナウイルス ; MERS-CoV)におけるウイルスの遺伝情報の変化(遺伝子変異)やSARS-CoV-2の多様性について、遺伝情報を担う核酸すなわち遺伝子の側面から概説したい。...

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 北硫黄島のオガサワラオオコウモリ(2019年夏季)

    SUZUKI, Hajime, HORIKOSHI, Sora, HORIKOSHI, Kazuo, 鈴木, 創, 堀越, 宙, 堀越, 和夫 小笠原研究 = Ogasawara research (47) 201-237, 2021-02

    ...北硫黄島のオガサワラオオコウモリPteropus pselaphonの遺伝情報取得と、夏季行動圏の把握を目的にGPS追跡調査を実施した。1頭の遺伝情報取得および9日間の行動追跡に成功した。行動範囲は島面積の約20%であった。主要な行動域は東側海岸林で、山岳地も利用した。移動日の22%で400m以上の垂直移動が確認され、垂直方向の移動が活発であった。...

    機関リポジトリ HANDLE

  • ゲノムコホート調査参加者に対する個人へのファーマコゲノミクス情報回付に関するパイロット研究

    大根田 絹子 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 42 (0), 2-S25-4-, 2021

    ...<p>ファーマコゲノミクスに基づくactionableな遺伝情報(PGx遺伝情報)は、医薬品の選択、用量の適正化、効果の予測、重篤な有害事象の回避等において有用である。PGx遺伝情報を個人に回付(返却)する場合には、PGxや関連医薬品の知識や遺伝情報の有用性について、分かりやすく伝えることが肝要である。ゲノムコホート調査参加者への回付においては、事前に遺伝情報回付を受ける意思の確認が必要である。...

    DOI 医中誌

  • 紙パ技協誌の新たな発展に期待して

    尾鍋 史彦 紙パ技協誌 75 (7), 646-649, 2021

    ...一方読者である人間は生命体であり,誕生時にホモサピエンスとしての遺伝情報や親から引き継いだ遺伝的形質に基づく生得的な情報を持ち,さらに成長過程で学習や経験で獲得した習得的情報を無意識の内に巧みに編集した形で保持している。このように情報編集体である読者個人の情報は日々変化し動的であり,読者全体は多様性に富んでいる。...

    DOI Web Site Web Site

  • 医療としての腎疾患遺伝子解析

    森貞 直哉, 洪本 加奈 日本小児腎臓病学会雑誌 34 (2), 109-114, 2021

    ...<p>ヒトの遺伝情報を解読し医療に応用することをゲノム医療と呼ぶ.かつて患者への遺伝子解析は主に研究として行われていたが,現在保険診療として行うための診療体制の整備が進められている.遺伝性腎疾患には Alport 症候群やネフロン癆,先天性腎尿路異常などさまざまな疾患が含まれる.腎疾患患者のゲノム情報を知ることはその患者の正確な診断だけでなく,予後の予測,合併腎外症状の診断,治療方針の決定,家系内再発率...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献1件

  • 次世代シークエンサーによる遺伝子解析の進歩

    西尾 信哉, 宇佐美 真一 Otology Japan 31 (2), 116-124, 2021

    ...<p>次世代シークエンサーの臨床応用により既知難聴原因遺伝子の網羅的解析が可能となってきた.その一方,非常に多くのバリアントが同定されるため,見出されたバリアントの病原性の判断が新たな課題となっている.本稿では,難聴の次世代シークエンス解析の実際の流れと,見出されたバリアントのフィルタリング,病原性判断手法に関して概説する.信州大学では遺伝性難聴患者の臨床情報と遺伝情報の統合データベースの開発を進めており...

    DOI Web Site 医中誌

  • 複数の表現型を用いた人類遺伝統計学の大規模情報解析

    谷川 洋介 JSBi Bioinformatics Review 1 (2), 47-59, 2021

    ...本稿では、ゲノムワイド相関解析やフェノムワイド相関解析、ポリジェニック・リスク・スコアなど、代表的な解析手法を取り上げ、複数の表現型の情報を考慮した遺伝情報解析など、近年の話題についても紹介する。</p>...

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  • RNA編集核酸:A-to-I RNA編集を原理とする核酸医薬

    福田 将虎 MEDCHEM NEWS 31 (4), 190-193, 2021

    ...また、mRNA上に生じたIは、タンパク質翻訳時にグアノシン(G)として認識されるため、A-to-I RNA編集はRNAレベルで遺伝情報を改変できる。RNA編集核酸は、RNA編集酵素の活性を利用して標的A-to-I RNA編集を可能にする機能性核酸であり、従来の核酸医薬とは異なる新たなモダリティーとして注目されている。...

    DOI 医中誌

  • がんゲノム医療におけるチーム連携

    渡邉 淳 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 42 (0), 3-S45-3-, 2021

    ...今回の発表では、これまでの薬理遺伝学の推移も含めて、医療の中でゲノム情報・遺伝情報の活用の重要性を改めて整理、共有し、がんゲノム医療におけるチーム連携の必要性について皆さんと検討する機会になれば幸いである。</p>...

    DOI

  • リキッドバイオプシーによる毒性評価

    小野 竜一 日本毒性学会学術年会 48.1 (0), S1-5-, 2021

    ...エクソソームは、40-120 nm 程の大きさで、その中には mRNAs、miRNAs及びDNA を含むことが知られ、他の細胞に取り込まれることによって、遺伝情報を他の細胞に伝達することが知られている。...

    DOI

  • がんゲノム医療における生殖細胞系列の遺伝情報

    平沢 晃 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 42 (0), 3-S45-2-, 2021

    <p>がん遺伝子パネル検査では腫瘍の体細胞病的バリアントの検出と同時に生殖細胞系列病的バリアントが検出される場合がある。がん遺伝子パネル検査実施例のおおよそ1割の例で生殖細胞系列病的バリアントが同定されるとの報告もあり、そのなかでも最も高頻度に同定されるのが、遺伝性乳癌卵巣癌(Hereditary breast and ovarian cancer : …

    DOI 医中誌

  • 大気圧プラズマ照射による核酸損傷と細胞応答

    栗田 弘史 日本表面真空学会学術講演会要旨集 2021 (0), 1Da09-, 2021

    ...このとき直接的に影響を受けるのは核酸・タンパク質・脂質などの生体高分子であり、なかでもDNAは遺伝情報の伝達などを担う重要な生体分子である。本講演では、プラズマ照射によって生じるDNA 損傷について、筆者らの研究成果を中心について報告する。</p>...

    DOI

  • バクテリア細胞への物質導入システムの確立

    西田 洋巳 化学と生物 58 (12), 652-658, 2020-12-01

    ...<p>通常,バクテリアは性をもっていない.次世代への遺伝情報であるDNAの継承は,クローン産生(細胞分裂)によって行っている.細胞分裂においては親も子もなく,クローンは全遺伝情報が同一なので,クローンの増加によって遺伝情報は多様化(DNA塩基配列の違い)しない.しかし,実際には,バクテリアは人類が把握できないほどの多様性をもっている(種レベルにおいて99%程度が未知と考えられている).この多様性の主因...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献18件

  • がんゲノム医療推進を目指した医療情報の利活用にかかる国内外の法的基盤の運用と課題に関する調査研究

    中田 はる佳, 平沢 晃, 田代 志門, 丸 祐一 医療情報学 40 (1), 28-29, 2020-09-04

    ...研究目的</p><p> がんゲノム医療の体制整備が急速に進められる中で,がんゲノム医療で扱われるゲノムデータ,遺伝情報の取扱いに関しては,関係者からの懸念がより少ない方法が求められる.日本におけるゲノムデータ,遺伝情報の取扱いに関する法的・社会的基盤を構築していく際には,国際動向を考慮に入れることが必須である.現在,ゲノム医療は国際的にも推進されており,あわせて,ゲノムデータを含めた医療情報の利活用...

    DOI

  • RNAポリメラーゼII-ヌクレオソーム複合体構造から得られたクロマチン転写機構への知見

    鯨井 智也 生化学 92 (4), 527-535, 2020-08-25

    ...真核生物において,遺伝情報の単体であるゲノムDNAはヌクレオソームを基本とするクロマチン構造をとっている.遺伝子の転写を担うRNAポリメラーゼIIは,このクロマチンに埋め込まれたDNAを読み取らなければならないが,その機構はヌクレオソームが発見されて以来,いまだに不明な点が多い.筆者らは,ヌクレオソームDNAを転写中のRNAポリメラーゼIIを試験管内で再構成し,その立体構造を決定するという構造生物学的...

    DOI

  • ショウジョウバエpiRNA機構

    村上 僚, 塩見 美喜子 生化学 92 (4), 547-555, 2020-08-25

    ...PIWI-interacting RNA(piRNA)は生殖組織特異的に発現する30塩基長程度の機能性小分子RNAであり,トランスポゾンの発現抑制を介して生殖ゲノムの品質を管理する機能を担う.トランスポゾンの利己的な転移は進化の原動力となる一方,誤った遺伝情報を次世代に継承する可能性を高め,生殖細胞の発生・分化にも障害をもたらす.piRNA機構の作用機序の理解は,生体の仕組みを理解する上で不可欠であるが...

    DOI

  • 高尿酸血症・痛風の病因の進化医学的考察とそれに基づく予防策 (続報)

    瀨山 一正, 下岡 里英, 野村 希代子, 髙川(神原) 彩 痛風と尿酸・核酸 44 (1), 7-14, 2020-07-25

    ...<p>進化医学的考察から,現代人の遺伝子に組み込まれている遺伝情報は,ヒトの進化の過程での食も含めた生活習慣情報を基に構成されていると考えられている.これに対して産業革命以降の現代人の生活習慣は大きく変わった.食材構成の変化は,多岐にわたるが,主な変化は,植物性食材(野菜・果物)を減らして,その代わりに糖質と脂質(特に中性脂肪)を増やしている事である.そのため,現代食の代謝後に生じる体内での生理学的生化学的変化...

    DOI 医中誌

  • マイクロサテライト遺伝子座を利用した日本産ハーバーシールの個体識別法

    水野, 米利子, 小林, 万里, 佐々木, 剛, Mizuno, Mariko, Kobayashi, Mari, Sasaki, Takeshi 東京農業大学農学集報 65 (1), 33-38, 2020-06-29

    ...近年では,糞,毛,羽などから遺伝情報が得られるようになり,銃やボーガンを使用して,遠距離から非直接的なサンプルが取れるようにもなった。しかし,このようなサンプルは,同一個体から複数回サンプリングしてしまう可能性があるため,遺伝子による個体識別が必要不可欠である。遺伝子を利用した個体識別は,一般的に複数のマイクロサテライト遺伝子座を使って行われる。...

    機関リポジトリ 日本農学文献記事索引 Web Site

  • フォトグラメトリーを用いた子実体の3D標本作製

    白川 誠, 田中 恵 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 215-, 2020-05-25

    ...それらの種の推定や分類には遺伝情報を用いた解析と形態的特徴の詳細な観察が欠かせないことから、適切な標本の作製と保存が求められる。子実体の標本作成には乾燥処理や、ホルマリン液浸、樹脂含浸などの手法が挙げられ、DNA抽出や標本の移動、管理の面から乾燥処理が用いられることが多い。...

    DOI

  • 遺伝情報の電子カルテ運用に対する当院の取り組み

    末國 久美子, 髙橋 昂平, 樋口 徹, 林 祐二, 鵜飼 晴美, 有澤 文夫, 齊藤 毅 遺伝性腫瘍 21 (1), 20-25, 2020-05-20

    ...【目的】遺伝診療導入に向けて電子カルテ上の遺伝情報の取り扱い方法策定の過程を中心に,さいたま赤十字病院のHBOC診療の取り組みについて述べる.【方法】遺伝情報取り扱い方法の試行・検討過程と院内の遺伝情報の適切な取り扱い方法の周知について後方視的に記述する....

    DOI

  • 生活習慣と膵疾患:疫学研究によるエビデンスの構築と強化

    林 櫻松, 中杤 昌弘 日本消化器病学会雑誌 117 (5), 384-393, 2020-05-10

    ...や膵がんの発症には,遺伝要因に加え,喫煙,飲酒などの生活習慣や,肥満,糖尿病といった生活習慣病が関与するというエビデンスが蓄積しつつある.これらの生活習慣と膵疾患に関するエビデンスの多くがヒトを対象とする観察疫学研究,特に前向きコホート研究より創出されている.研究の過程で生じるバイアスや,交絡,因果関係の逆転などの観察疫学研究の限界に挑戦すべく,近年,国内前向きコホート研究を統合したプール解析や,遺伝情報...

    DOI PubMed 医中誌

  • 細胞創傷治癒の分子基盤とその帰結

    河野, 恵子, Keiko, Kono 生物工学会誌 = Journal of Bioscience and Bioengineering 98 (4), 181-182, 2020-04-25

    ...この世界で最初の細胞は、遺伝情報を司る核酸とそれ を包み込み環境変化から守る膜の成立により誕生した。したがって、細胞膜の傷を修復する「細胞創傷治癒」の仕組みは生命誕生の瞬間から必要とされただろう。細胞創傷治癒の欠損は筋ジストロフィー症など、さまざまな疾病に関与するが、そのメカニズムは未だ不明な点が多く残されている。...

    機関リポジトリ

  • 相分離生物学で理解するプリオンの存在意義

    西奈美 卓, 白木 賢太郎 日本物理学会誌 75 (4), 192-200, 2020-04-05

    ...<p>プリオンは遺伝情報をもたずに感染するタンパク質のことをいう.プリオン病は18世紀には文献として確認されていた疾患である.当時,ヒツジの個体間で感染する神経変性疾患として確認されていた.この疾患は脳組織に海綿状の異常がみられるため,伝達性海綿状脳症(TSE)と総称されていた.20世紀の半ば,放射線生物学者のTikvah Alperらは,核酸を損傷させることができる放射線をもちいてTSEに照射したところ...

    DOI Web Site

  • 放射線によるアデノシン三リン酸分子変異によって誘発される生物学的効果

    藤井 健太郎, 加藤 大, 藤井 紳一郎, 月本 光俊, 秋光 信佳 X線分析の進歩 51 (0), 251-259, 2020-03-31

    ...<p>リボ核酸の一種であるアデノシン三リン酸(ATP)は,生体エネルギー供与物質として様々な生化学反応へエネルギーを供給している.また同時に,遺伝情報の仲介物質であるメッセンジャーRNAを合成するための基質として,さらには細胞間情報伝達物質としても働く.本研究では,放射線によりATPに生じた放射線障害が,ATPの持つ生物学作用にどのようにかかわっているかに注目して,その生物学的効果への寄与を解析することを...

    DOI

  • リベラル優生学のパラドックス ――ゲノム編集における遺伝的多様性をめぐって――

    鵜澤 和彦 北里大学一般教育紀要 25 (0), 35-56, 2020-03-30

    <br>  リベラル優生学は、将来生まれてくる子供の幸福のために、ヒト胚のゲノムを編集(改変)することを主張する。この改変の基準には、複数の段階が設けられているが、その究極の基準は、最﹅も﹅優﹅れ﹅た﹅遺伝的配列である。本稿は、この単一な基準が、むしろ人類の持続可能な生存を危うくする点を指摘し、リベラル優生学のパラドックスを明らかにする。なぜなら、最﹅善﹅の遺伝的配列は、まさに単一の秩序に収斂し…

    DOI

  • 宇宙における核酸塩基生成に関する実験的アプローチ

    大場 康弘 低温科学 78 47-59, 2020-03-24

    ...窒素を含む複素環化合物である核酸塩基は,糖,リン酸とともに,生命の遺伝情報をつかさどる核 酸の構成成分である.これまでの研究で,炭素質隕石から隕石固有の核酸塩基数種(ウラシル,アデ ニン,キサンチン,ヒポキサンチン)が発見されており,地球外環境でも核酸塩基が生成可能である ことを強く示唆した.本稿では,地球外における非生物的な核酸塩基生成に関する研究成果を著者ら の最新の成果も交えて紹介し,...

    DOI HANDLE Web Site

  • 遺伝統計学の活用による核酸ゲノム創薬

    坂上 沙央里, 岡田 随象 日本内科学会雑誌 109 (1), 107-112, 2020-01-10

    ...<p>ヒトの全遺伝情報の解読が終了して約20年が経った現在,全世界で蓄積されているゲノムワイド関連解析の結果から,ゲノム上の変異と個々人の違いとの関連の全貌が判明しつつある.一方で,疾患や形質の成り立ちの基盤となるゲノム構造は,予想されていたよりも複雑であり,各々はごく小さな影響しか持たない変異が,全ゲノムに亘って大量に組み合わせ・足し合わせられることによって,ヒトとヒトとの個人差が規定されていることがわかった...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献7件

  • 脊椎動物の初期発生とエピジネティックス

    武田 洋幸 日本毒性学会学術年会 47.1 (0), S29-2-, 2020

    ...これらのエピジェネティック修飾は、細胞分裂の際に娘細胞へ受け継がれることが知られており、第二の遺伝情報とよばれることがある。また生物個体は、環境から様々な刺激を受容、応答し、エピジェネティック修飾としてゲノム上に記憶していることが近年明らかになっており、特に個体の発生、成長期に受けた環境刺激は、その刺激がなくなっても、生涯にわたり影響が続く場合がある。...

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  • ゲノム構造の差異を可視化するグラフゲノムブラウザ

    横山 稔之, 坂本 祥駿, 関 真秀, 鈴木 穣, 笠原 雅弘 可視化情報学会誌 40 (156), 14-18, 2020

    ...ゲノム科学の研究において、遺伝情報の総体であるゲノムを可視化することは、その差異を検証し、解釈する上で重要である。このとき、複数のゲノムを数学的なグラフ構造で表現するグラフゲノムをデータ構造として用いることで、ゲノム間の様々な差異をより自然に表現することが可能となる。ここでは、グラフゲノムの可視化をするためのゲノムブラウザであるグラフゲノムブラウザとして、MoMI-Gを紹介する。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献9件

  • 抗がん薬による心筋細胞障害とDNA損傷応答

    細田 洋司 日本薬理学雑誌 155 (3), 175-178, 2020

    ...<p>生命の遺伝情報を担うゲノムDNAは外来内因の物理的化学的因子によって絶え間なく損傷を受けており,細胞はDNA損傷応答とその修復機構を発達させDNAの安定性を維持している.心臓の虚血性変化や圧過負荷に伴う心不全発症の増悪に心筋細胞のDNA損傷応答・修復機能の障害が指摘されている.がん治療によって引き起こされる心毒性は,がんの予後とは関係なく患者の心血管発症リスクを高めQOLに強い影響を与えるため...

    DOI Web Site Web Site ほか2件 参考文献13件

  • 質量分析を利用したプロテオミクスの考古学・古人類学における応用

    澤藤 りかい, 蔦谷 匠 Anthropological Science (Japanese Series) 128 (1), 1-19, 2020

    ...現在行なわれている古代プロテオミクスの研究は,生物試料の分類群の判別と系統推定,遺伝情報の推定,有機物の同定,生理状態をあらわすタンパク質の検出,食性の推定,という5つのカテゴリーに大別できる。質量分析によるプロテオミクスに一般的な問題や,過去の試料を分析する際に特有の問題があるものの,古代プロテオミクス分析の利点を活かした研究は今後さらに増加し多様化していくものと予想される。</p>...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献124件

  • 顎顔面発生メカニズム研究の最前線

    大峡 淳 日本口腔科学会雑誌 69 (2), 45-45, 2020

    ...DNA損傷の頻度の増加がDNA修復機構の修復能力を超過し,遺伝情報の誤りが蓄積すると,癌などの様々な疾患が発症すると考えられている。一方で,修復できないDNAの損傷に対して,老化やアポトーシスなどを誘導することで,癌などの発症を回避するというシステムも存在する。近年,それらのDNA損傷や老化とは無縁と考えられてきた胎児に,それらのことが生じていることが明らかとなってきた。...

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  • 絶滅危惧種IA類ウミスズメ天売島個体群の遺伝的特性の評価とその保全への提言 ―西太平洋海鳥保全研究会―

    杉田 典正, 松井 晋, 西海 功 自然保護助成基金助成成果報告書 29 (0), 187-198, 2020

    ...<p>日本ではウミスズメは北海道天売島の海食崖でのみ少数が繁殖する.緊急の保全策が必要にも拘わらず,保護増殖事業は未だ策定されていない.ウミスズメの野外調査が困難なため,保全管理に必要な生態・遺伝情報を得ることができなかったためである.しかし,2016年に営巣地付近で30羽のウミスズメの血液が採取され,天売島繁殖個体群の遺伝的特性の推定が可能になった.ミトコンドリアDNA分析では,天売島個体群とアリューシャン...

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  • 霧島連山硫黄山噴火に伴う汚濁水が河川環境及び水稲栽培に与える影響調査

    山田 真義, 山内 正仁, 黒田 恭平, 宮原 将志, 原田 隆大, 園田 寛人, 片平 智仁, 丁子 哲治, 山口 隆司 土木学会論文集G(環境) 76 (7), III_383-III_392, 2020

    ...<p> 硫黄山噴火の影響を受ける河川の汚染実態を把握し,火山噴出物に暴露された河川底泥の環境サンプルから微生物群集遺伝情報の収集・解析を行い,噴火の影響を受けた河川の実態調査を行った.その結果,河川水質は概ね環境基準を満たしていたが,硫黄山火口から約2kmに位置する採水地点(えびの橋)のpHは環境基準値範囲外であった.えびの橋上流とえびの橋の種多様性は最下流の湯田橋(11月)と比較して8.4〜18.6%...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献1件 参考文献10件

  • 神経筋接合部異常が示唆されたphosphoglucomutase 1欠損症の1例

    武中 優, 関口 兼司, 関谷 博顕, 大野 欽司, 杉江 秀夫, 松本 理器 臨床神経学 60 (2), 152-156, 2020

    <p>症例は27歳の男性.変動する両下肢の筋脱力を主訴として来院した.低頻度反復刺激試験でdecremental responseを認め,エドロホニウムの投与により改善した.全エクソーム解析でphosphoglucomutase 1(PGM1)遺伝子変異を認め,PGM1の酵素活性が欠損していたことからPGM1欠損症と診断した.ガラクトース摂取により両下肢の脱力は改善し,反復刺激試験でのdecre…

    DOI Web Site PubMed ほか1件 参考文献10件

  • Radiomics特徴量に基づく肺定位放射線治療の予後予測

    中村 光宏 生体医工学 Annual58 (Abstract), 120-120, 2020

    ...<p>近年,患者の遺伝情報や生体情報に基づいて患者個々に適切な治療を行う個別化医療が注目されている.その一方で,個別化医療の実現に向けた膨大な数の遺伝・生体情報で構成されるデータベースを基にしたデータマイニングの研究が隆盛を極めている.医用画像もまた人体の解剖学的構造や病変の有無を写し出す絵だけではなく,患者個々の形質を特徴づけるマイニング可能なデータであると考えられており,そのデータを定量的に解析...

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  • 塩基の相補性を確実に示すDNA教材の重要性

    内山 智枝子, 武村 政春 生物教育 61 (3), 170-179, 2020

    ...<p>DNAの構造は,現行の学習指導要領の下での高等学校「生物基礎」で学習することが定められている.一方次期学習指導要領においては,「DNAの構造に関する資料に基づいて,遺伝情報を担う物質としてのDNAの特徴を見いだして理解するとともに,塩基の相補性とDNAの複製を関連付けて理解すること」と記され,資料に基づいて特徴を見いだした上での理解が求められるようになった.この資料としてDNAの構造を示す図の...

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  • ゲノム医学・個別化医療のための遺伝統計学セミナー

    岡田 随象 移植 55 (Supplement), 201_1-201_1, 2020

    ...遺伝統計学は、遺伝情報と形質情報の因果関係を統計学の観点から検討する学問分野です。疾患感受性遺伝子の同定を軸に発展を遂げてきた遺伝統計学も、時代の潮流にあわせて更なる変革を要求されています。数百万人規模の大規模ヒト疾患ゲノム情報を大容量のオミクスデータと分野横断的に解釈し、社会還元するための学問へのニーズが高まっています。...

    DOI 医中誌

  • 遺伝情報」はメタファーか

    石田 知子 科学哲学 52 (1), 67-91, 2019-12-30

    <p>    Most life scientists and philosophers would agree that molecular biology has produced reductionistic explanations which consist of physico-chemical terms. According to Sarkar, this means that …

    DOI Web Site Web Site 参考文献13件

  • <研究ノート>ゲノム情報から見た祖先とは誰か?

    太田 博樹 人文學報 114 195-204, 2019-12-25

    ...しかし, 遺伝情報からみた「祖先」の科学的な意味は一般に認知されているとは言いがたいし, DNA検査会社からの説明も必ずしも十分とは言えない。本稿はこうした現状を鑑み, その説明を試みるものである。理論上, 私達のn世代前には2n人の「祖先」が存在する。...

    DOI HANDLE Web Site

  • 自生地が消失した岐阜県高山市におけるサクラソウ残存個体の由来推定

    吉田 康子, 中澤 宏介, 大澤 良 保全生態学研究 24 (2), n/a-, 2019-11-10

    ...本来であれば割り振り先の集団に清見集団を加え、そこに割り振られたジェネットを清見集団由来とすべきであるが、清見集団の遺伝情報が不明であるため、本研究では高山市内に現存する野生集団(高山集団)と清見集団が遺伝的に近縁であると想定し、アサインメントテストで高山集団に割り振られたジェネットを清見集団由来の可能性があると考えた。...

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  • 遺伝情報に託される意味

    二階堂 祐子 科学技術社会論研究 17 (0), 118-128, 2019-04-20

    ...結果,数値や記号として示される診断告知としての遺伝情報と,インタビュー協力者が不可逆的な生の時間の流れを振り返って用いる遺伝情報は,象徴的媒体としての働きが異なっていることがわかった.協力者の生の時間の流れにある遺伝情報は,他者(家族や友人,介助者,医療者,教育者等)との関係,手術の経験,薬の摂取,補助具の利用等の記憶を刻印する媒体として機能していたのである.</p>...

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  • 国内外における遺伝性乳がんの看護を探る

    樫木 政子, 西尾 聡子, 作田 裕美, 川原 恵, 村川 由加理 大阪市立大学看護学雑誌 15 8-16, 2019-03

    ...国外文献から、BRCA1・BRCA2遺伝子変異保有者は、診断告知後、遺伝情報に関しての問題・妊孕性の問題・サーベイランスの方法など、様々な情報を必要としており、多くの不安を抱えていることが示唆された。国内においては、遺伝性乳がん患者への看護は、端緒についたばかりであると考えられた。...

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 蛍光色素及び修飾核酸を利用した生体分子解析技術の開発とその応用

    谷 英典 分析化学 68 (2), 109-116, 2019-02-05

    ...<p>遺伝情報を担うDNA/RNAは,すべての生命体において最も基礎となる分子であり,生体試料中のDNA/RNAを分析する技術は医療・環境・食品分野等の幅広い分野において欠かすことのできない重要なツールとなっている.しかしながら,従来の手法には問題点が多いため,これらの問題点を克服する新規分析技術が望まれていた.本稿では,ある種の蛍光色素が核酸のグアニン塩基と相互作用することにより蛍光が消光する現象...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献20件

  • テクノトレンド(053)ゲノム編集 狙った場所の遺伝子を改変

    日経ビジネス = Nikkei business (1975) 80-82, 2019-01-21

    ...香港で開催されたゲノム編集研究の国際会議で、エイズウイルス(HIV)に感染しないよう遺伝情報を書き換えた双子の女の子が産まれたと、中国の研究者が発表したのだ。 研究者が利用したのは、狙った遺伝子を改…...

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  • 難聴のゲノム医療

    松永 達雄 日本耳鼻咽喉科学会会報 122 (1), 16-21, 2019-01-20

    ...<p> ゲノムとは遺伝情報の全体であり, ゲノム医療は疾患にかかわる広範囲の遺伝情報に基づいた精度の高い医療である. 難聴の遺伝的原因は極めて多様であり, 従来は一部の遺伝子の情報のみが診療に活用可能であった. しかし, ヒトゲノムの広範な領域を, 迅速かつ安価に解析できる次世代シークエンサーの開発により, 活用できる遺伝情報が著しく広がった....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献11件

  • カイコ無細胞タンパク質合成系の開発とその応用

    伊東 昌章 日本毒性学会学術年会 46.1 (0), S24-5-, 2019

    ...<p> 無細胞タンパク質合成とは、生細胞を用いず、細胞抽出液に基質や酵素を加えるなどして生物の遺伝情報翻訳系を試験管内に取り揃え、目的のタンパク質をコードするmRNAを用いて、アミノ酸を望みの順番に必要な残基数結合させタンパク質を合成する方法であり、技術自体は古くから利用されてきた。...

    DOI

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