化学物質(金属・有機溶剤)の毒性学と産業医としての対応

  • 上野 晋
    産業医科大学 産業生態科学研究所 職業性中毒学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Toxicology of chemical substances (metals and organic solvents): Management as an occupational physician

抄録

わが国でもかつては金属や有機溶剤による産業中毒の事例が多発していた時代があり,このことが機縁の一つとなって1972年(昭和47年)に労働安全衛生法が制定された.現在,化学物質はその危険有害性の程度に応じていくつかの規則によって管理されているが,その対象物質は産業現場で使用される化学物質の一部に過ぎず,毒性が明らかでないまま使用されている化学物質も少なくないのが現状である.労働安全衛生法が改正され,全業種の事業者に化学物質に係るリスクアセスメントが求められるようになっている中で,産業医は毒性が明らかでない化学物質を含めてこれからどのように対応していくべきであろうか.本稿では化学物質の中でも金属と有機溶剤の毒性学に焦点を当てて考察する.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 35 (Special_Issue), 91-96, 2013-10-01

    学校法人 産業医科大学

参考文献 (13)*注記

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