ベネズエラ国会権限を「剥奪」と制憲議会、マドゥロ大統領の独裁確立へ

 【ロサンゼルス=中村将】AP通信などによると、南米ベネズエラの制憲議会は18日、野党連合が多数派を占める国会から立法権などを剥奪したと表明した。反米左派のマドゥロ大統領を支持する議員のみで構成される制憲議会が国会の機能を引き継ぎ、憲法改正に着手する。司法、行政に続き、立法権を手中に収めたマドゥロ氏の独裁体制が名実ともに確立される。

 制憲議会のロドリゲス議長は野党議員を「怠け者」とののしった上で、「平和と安全、自治権に直接関係していることに対しての国会の権限を引き継ぐ」と宣言した。

 一方、国会のゲバラ副議長はツイッターで「『国会』は(現行の)憲法と国民にしか従わない。われわれは制憲議会を認めていない」などと反発した。米国や中南米諸国なども今月4日に発足した制憲議会を承認しない方針を示している。

会員限定記事会員サービス詳細