JR四国グループ「高松駅弁」 9月末で会社解散 「駅弁販売は続けたい」

 JR四国は、同グループの駅弁製造販売会社「高松駅弁」(高松市)を9月末で解散し、今年度内に精算する方針を明らかにした。経営不振によるもので、6月20日に弁当製造を終了する予定。JR四国では「駅弁の製造委託先を探し、今後も継続していきたい」としているが委託先は未定。

 高松駅弁は昭和18年に「高松駅弁当」として設立。60年に高松駅観光デパートと合併し、平成11年7月に現名称に変更した。昭和63年の瀬戸大橋開通に伴い宇高連絡船が廃止。それ以降、高松駅を経由する観光客が減り、厳しい経営状態が続いていた。

 昭和62年度に23億9700万円だった売上高は平成24年度は5億6800万円に落ち込み、当期純損失は7500万円の赤字。25年度も赤字を見込み、3期連続の赤字となる見通し。

 高松駅の駅弁店は5月11日に閉店し、当面6月までグループ会社「ステーションクリエイト東四国」が運営。高松駅で同社が経営する「連絡船うどん」「うどん処艶艶(つやつや)」の2店も5月11日に閉店し、JR四国グループの「めりけんや」の店舗となる。

 また、土讃線と予讃線での車内販売は5月末で終了し、6月1日からステーションクリエイト東四国が運営。大型商業施設「ゆめタウン高松」内の土産物店「ゆめステーション」は5月11日で撤退する。

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