第4次安倍内閣が発足 「安保環境最も厳しい」対北圧力「最大限高める」 補正予算案編成指示 特別国会は来月9日まで

 衆院選を受けた第195特別国会が1日召集され、衆参本会議の首相指名選挙で安倍晋三首相(自民党総裁)が第98代首相に選出された。皇居での首相親任式と閣僚認証式を経て公明党との連立による第4次安倍内閣が発足した。首相は衆院解散前の8月に行われた前回の組閣から間もないことから全閣僚を再任した。

 首相は1日夜、記者会見し、衆院を解散した理由の一つである北朝鮮の脅威に関し「わが国を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しいといっても過言ではない」と述べた。その上で「圧力を最大限まで高め、北朝鮮から対話をしてほしいという状況を作らなければならない」と語り、圧力強化に向けた国際社会の連携の重要性を強調した。

 憲法改正では、再来年の参院選と同時に国民投票を行うかを問われ「(実施)する考えはない」と断言し、与野党の幅広い議論を重視する考えを示した。

 首相は引き続きデフレ脱却などの経済再生を重要課題として政権運営に当たる考えだ。記者会見後の初閣議で、少子高齢化対策の新たな政策パッケージの策定と待機児童解消などの前倒しのため平成29年度補正予算案の編成を指示した。

 第4次内閣が発足するのは、昭和27年10月の吉田茂元首相以来で戦後2例目。全閣僚の再任は平成17年9月の第3次小泉純一郎内閣以来となった。

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