大阪都構想

決戦まであと1週間 党存亡かけた維新に焦りも 自民は禁断の共産、民主と共闘

街頭演説する大阪維新の会の橋下徹代表=10日午後、大阪市此花区の梅香東公園(門井聡撮影)
街頭演説する大阪維新の会の橋下徹代表=10日午後、大阪市此花区の梅香東公園(門井聡撮影)

 「大阪都構想」実現に政治生命をかける大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は住民投票まで1週間となった10日も市内4カ所で街頭演説を行った。世論調査で反対が上回った状況を「力不足だ」としつつ、「あと1週間、まわりに声を掛けて賛同してほしい」と訴えた。一方、都構想反対で連携する自民、民主、共産各党の国会議員は合同街頭演説を開き、「禁断の呉越同舟」で反対を呼び掛けた。

 「大阪が変わるラストチャンスだ。17日の住民投票は賛成で大阪を前に進めてほしい」

 橋下氏は10日に大阪市此花区で行った街頭演説で、こう訴えた。橋下氏は自ら退路を断ち、都構想否決の場合の政界引退を公言している。維新の党にとって、否決されれば、党の掲げる重要政策の柱に加え、橋下氏という創業者も失う。党の存亡がかかった住民投票だけに、賛成が広がらない状況に焦りもにじむ。

 橋下氏は演説で、「大阪市役所がどれだけ税金を食い物にしてきたのか忘れたかと反対の人に聞きたい」と、反対派を厳しく批判。「少子・高齢化に向け未来を見据えたのが都構想だ。大阪の街をつぶすのではない。役所の仕組みをつくり変えるだけだ。住民サービスが極端に下がることはない」と強調した。

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