老舗あり

松江市 福島造船鉄工所 山陰唯一 水都で歴史刻む 最大規模の屋根付ドック自慢

【老舗あり】松江市 福島造船鉄工所 山陰唯一 水都で歴史刻む 最大規模の屋根付ドック自慢
【老舗あり】松江市 福島造船鉄工所 山陰唯一 水都で歴史刻む 最大規模の屋根付ドック自慢
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 島根・鳥取両県境に当たる境水道から中海、大橋川、宍道湖と続く水都・松江。古くから舟運の発達したこの地域で、福島造船鉄工所は船造りの歴史を刻んできた。今では山陰地方で唯一、本格的な鋼船建造を手がける造船所として、存在感を放っている。

天候に左右されず

 「江戸時代に、若狭国の小浜藩から松江藩へ移ってきた船大工の家が当社のルーツといわれています」

 福島克治専務(49)が説明する。小浜藩主だった京極忠高が寛永11(1634)年に出雲へ入った頃、藩主に招かれてやってきた船大工の一族が造船業を営み、明治元年に大橋川の河畔で創業。木造帆船の建造や修理を手がけていたが、その後、境水道沿いに大きな工場を整備した。

 海に向かって大きな口を開けた上屋が建つ森山工場。全天候型乾(かん)ドック、つまり大きな屋根のある船(せん)渠(きょ)で長さ105メートル、幅42メートル、高さ35メートル、4500トンの建造能力を誇る。屋根付きドックとしては国内最大規模だという。

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