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「NOワイヤー、NOスタント」ケイン・コスギ、“アクション俳優”として誇り

体操選手の動きなど、他の競技をみて「あ、この動き使える!」って(笑)

――『ニンジャ・アベンジャーズ』には、アクションと言ってもさまざまな要素が組み込まれていますよね。空手はもちろん、棒術や剣術、柔術などなど。共演のスコットさんや監督も同世代ということでやっぱり見てきたもの、惹かれたものって一緒だったんでしょうね。
ケインそうですね。スコットさんは僕の1つ年下なんですけど、撮影の合間にブルース・リーの話やヴァンダムの話をずっとしていました。「この作品のこのアクションよかったよね〜」とかお互いに言い合って(笑)。スコットさんはヴァンダムの大ファンで、ヴァンダムの作品を観てアクションスターを志したそうです。

――ちなみにケインさんが一番影響を受けたアクション俳優は?
ケインうーん(しばし熟考)。やっぱりブルース・リーですかねぇ。子どもの頃にアメリカに住んでいたときはアクションスターといえばブルース・リーかチャック・ノリスでしたから。

――チャック・ノリス! 『地獄のヒーロー』だ。
ケイン子どもの頃のアイドルでした(しみじみ)。その後、ジャッキーさんやジェット・リーさんがハリウッドに進出して大成功を収めて……やっぱりお二人からも、もの凄い刺激を受けました。

――共演者やスタッフ含め、通ってきた道は皆一緒だったと(笑)。
ケインそうですね(笑)。皆さんそれぞれが好きなアクションスターたちの動きをマネて、そこから自分のスタイルを磨いていったという感じです。

――ただ、自分のスタイルを磨くって凄く大変だろうなって思うんですけど。
ケインそうですね。やっぱり、重要なのは自分が一番得意な部分を磨くことなのかなと思います。僕でいうとやっぱり蹴り技に関しては昔から好きだったので、蹴り技を磨こうと。僕は1歳半から空手をやって、13歳からテコンドーも習い始めたので、やはり蹴り技のバリエーションには自信があったんです。

――今作でも披露してますけど、空中で2段3段と蹴りを入れてるじゃないですか? どういう構造なのかさっぱり分からないんですよ。凄すぎて(笑)。
ケインアハハハハ! 蹴り技もどんどん進化していますから。だから、僕も武道だけを参考にするのではなくて、例えば体操選手の動きなど、他の競技をみて「あ、この動き使える!」ってなりますね(笑)。

――「この、空中3回転半ひねり使える!」と。
ケインそうです、そうです(笑)。やっぱり、どんどん若い方も出てくるので、技の研究は怠れないですね。

20代の自分に負けたくない!! 40代の今の方が動けますから

――私なんかの印象ですと、ケインさんといえば“フィジカルお化け”という印象が強いんですね。やっぱり『筋肉番付』を観ていたので。また、プロアスリートに勝ってしまうあの負けん気の強さが(笑)。
ケイン負けず嫌いな性格は昔からですね(笑)。自分が出来ないとなると、絶対に出来るまでやらないと気が済まないんです。

――その道のプロと同等、もしくはそれを上回ろうという気持ちというのが凄いなって。普通なら、相手の専門分野だから負けてもしょうがないって気になりそうなんですけど。
ケイン「もしかしたら…」っていう気持ちがあるんですよ。例えばスピードで勝てなくても、タイミングなら勝てるかも? とかね。チャンスがあるのなら諦めきれないんです。何が起こるかわかりませんから。とりあえず……負けるのが大嫌い(笑)。

――アハハハハ! 度を超えた負けず嫌い(笑)。でも、それが最も重要なことなんでしょうね。肉体の鍛錬と同等、もしくはそれ以上に精神の鍛錬が必要というか。常に折れない心でいられるかが大事なんでしょうね。
ケインそうですね。やっぱりトレーニングをしているときも、常にポジティブな気持ちでいないと肉体も変わっていかないですから。

――ケインさんも40代に突入したワケですが、一般的に考えて10代20代が肉体的な全盛を迎えて、30代から徐々に枯れていくというのが定説じゃないですか? でも、それとは逆行するように体脂肪率4%まで落としてキレキレのアクションを披露する。ちょっと同じ人間とは思えないんですね。
ケインアハハハハ! いえいえ、そんなことないですよ(笑)。

――20代の頃の鍛え方と、今の鍛え方はやっぱり異なるものですか?
ケイン全然違いますね。20代のころは、それこそウォーミングアップ無しでハイスパートで筋肉を大きくしようという感じでした。でも今は、練習前に入念にウォーミングアップをして、インナーマッスルを活性化させてからトレーニングに入る。トレーニングが終わったらしっかりとクールダウンも行う。ですから、20代の頃よりも時間をかけてトレーニングを行っています。

――それって、怪我をし難い体にするということと、汎用性の高い筋肉にするということなんですか?
ケインその通りです。ボディビルのように“見せる筋肉”だけではなく、“動ける筋肉”が重要なんです。ですから、20代よりも今の方が動けます(キッパリ)。

――40代の今が全盛期! やっぱり化け物ですねぇ。
ケインただ、怪我をすると20代の頃よりも回復力が落ちているので、そこは気を使いますね(笑)。40代に突入しても、20代の自分に負けたくないですから、ベンチプレスをやるにしても20代の頃にあげることが出来たマックスよりも落とさないようにしたり(笑)。

――20代の自分にも負けたくないですか(笑)。
ケイン負けたくないですねぇ(しみじみ)。やっぱりそれが楽しいですし、自分のモチベーションにもなるんです。経験を積んでいる分、例えばタイミングなどは絶対に今の方が研ぎ澄まされているんです。仮に体力的な面で落ちていたとしても、経験値を駆使すれば20代の自分よりも高いアベレージを記録できるんじゃないかなって。これって、トレーニング的な面以外にも同じことが言えるのかなって。俳優としての自分、人間としての自分。すべてにおいて20代の自分よりも成長していたいんです。

『ニンジャ・アベンジャーズ』

出演: スコット・アドキンス, ケイン・コスギ, 肘井美佳, 菅田俊, ヴィタヤ・パンスリンガム
監督: アイザック・フロレンティーン

 「エクスペンダブルズ」シリーズの製作者が贈る、激闘と興奮のノンストップ・バトルアクション。主人公ケイシーを演じるのは、『エクスペンダブルズ2』のスコット・アドキンス。ケイシーの兄弟子、中原を演じるのは日本での大活躍はいうまでもなく、『DOA/デッド・オア・アライブ』をはじめ世界各国のアクション映画に引っ張りだこのケイン・コスギ。ハリウッドの次世代アクション・キングの座を争うトップ2のスタントなしワイヤーなしの激闘は一時も目が離せない。
(C)2012 N2 Productions, Inc. All Rights Reserved.

≪ケイン・コスギ プロフィール≫

1974年 生まれ、米国ロサンゼルス出身。父ショー・コスギに1歳半から武道を習い始め、日本空手・剣道・柔道・古武道・テコンドー・ 中国武術とあらゆる武道に携わる。07年から本格的にハリウッド・アジア映画界に進出し、『DOA』『ローグ アサシン』(07)など に出演。13年にハリウッド映画『ニンジャ・アベンジャーズ』にスコット・アドキンスとW主演、翌14年にはハリウッド映画『TEKKEN 2:KAZUYA’S REVENGE』で初単独主演を果たす。主演・最新作は今年3月にクランクインした日・米・泰合作のハリウッド映画『MAXX』。
ケイン・コスギ公式サイト(外部サイト)

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