パキスタン原発、中国の関与憂慮 米シンクタンク
【ワシントン=共同】米シンクタンク「軍備管理協会」は17日、中国がパキスタンの原子力発電所建設への関与を強めていることを憂慮するとして、核関連物質・技術の輸出を規制する原子力供給国グループ(NSG)が21~25日にニュージーランドで開く総会で問題提起するよう求める書簡を日本を含むNSGメンバー46カ国に送ったと発表した。
書簡は、2004年にNSGに加盟した中国が、核拡散防止条約(NPT)未加盟で核兵器保有国のパキスタンに原発2基を供与しようとしている動きを問題視。同協会のダリル・キンボール会長ら日本を含む14カ国の専門家40人以上が署名している。
同協会はまた、米政府が日本政府にインドとの原子力協定締結を非公式に求めていると指摘。中国とパキスタンの協力容認の口実になりかねないため、キンボール会長は「インドとパキスタンの核軍拡競争を刺激するものだ」と懸念している。