ファナック、35歳取締役を起用 名誉会長の孫
ファナックは7日までに稲葉清右衛門名誉会長(88)の孫で、稲葉善治社長(64)の長男である稲葉清典氏(35)を取締役に起用する人事を固めた。ロボット研究開発の責任者で最年少の取締役となる。27日の株主総会で選任される予定。
清典氏はカリフォルニア大学大学院バークレー校機械工学専攻修了で、2009年に同社に入社した。一貫してロボットの研究開発に携わり、11年には振動を抑えて滑らかな高速動作ができる「学習ロボット」の開発部長に就任。今年5月からはロボット研究所長を務めている。
自動車部品の溶接作業や荷物の搬送などに使うロボットは同社の主力事業の一つ。清典氏を取締役に加えることで研究開発を強化し、ロボット事業の拡大を目指す。
また、同社は社外取締役を初めて導入し、元みずほフィナンシャルグループ副社長の小野正人氏(62)が就任する予定。新たに2人が取締役に加わることに伴い、株主総会では取締役の定数を16人から18人とする定款変更を提案している。
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