南シナ海、中国埋め立て「全体の95%」 米国防総省
【ワシントン=川合智之】米国防総省は20日、「アジア太平洋地域の海洋安全保障戦略」と題した報告書を公表した。中国が2013年12月から南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で大規模な埋め立てを始め、面積が15年6月時点で2900エーカー(約12平方キロメートル)に達したと批判した。同年5月の1.5倍に急拡大した。
南沙諸島ではベトナム、マレーシアなどを含む周辺国が埋め立て作業をしてきたが、中国の分の面積は全体の95%にあたる。報告書は「中国は埋め立てからインフラ整備に移行している」と指摘。軍事展開が可能な滑走路や港湾施設を建設しており、地域の安定を損なうと批判した。