自閉症障害治療、ホルモンを投与 東大など臨床研究
東京大など国内4大学の研究チームは1日までに、他人の気持ちを読み取るのが難しいコミュニケーション障害が特徴の「自閉症スペクトラム障害」の治療に、オキシトシンというホルモンが有効かを確かめる臨床研究を始めると発表した。
自閉症スペクトラム障害は、重度の知的障害を伴う自閉症から知的障害を伴わないアスペルガー症候群などまで、幅広い症状を含む発達障害。研究チームによると、100人に1人の頻度でみられるが、コミュニケーション障害の治療法は確立していない。
臨床研究は東大、金沢大、福井大、名古屋大の各病院で実施する。対象は自閉症スペクトラム障害と診断され、知的障害のない18~54歳の男性。7週間にわたり1日2回オキシトシンをスプレーで鼻に噴霧し、自閉症スペクトラム障害が改善するかなどを調べる。〔共同〕