今月21日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する宝塚歌劇の雪組公演「幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)」「Dramatic“S”!」で初舞台を踏む宝塚歌劇団103期生が12日、兵庫県宝塚市の同劇団でレッスン風景を公開した。

 公演は雪組トップコンビ、早霧(さぎり)せいなと咲妃(さきひ)みゆのサヨナラ公演。同組若手スター、永久輝(とわき)せあの歌唱、ダンスに続き、初舞台生が4分半のラインダンスに臨む。

 初舞台生のラインダンスは、毎年春公演の恒例で、同期全員が同じ舞台に立つのは最初で最後。雪組のキャッチフレーズ「絆」を象徴するように、今年のラインダンスは、足あげ以外にも、呼吸を合わせたフォーメーションの場面が多く、ドミノ倒しのような全員が斜めになる演出もある。

 けいこ公開後、成績上位4人が取材に応じ、首席の娘役・花束(はなたば)ゆめは「103期生は、仲が良く、雪組さんの『絆』をラインダンスでも表現していきたい」と話した。

 今年の場面は時間が長いことから、初舞台生は自主げいこの時点から、心肺機能の強化を意識。花束は「足あげをそろえること以外にも、正座をして体幹を意識したりなど、できるかぎりのことをしています」と言い、娘役の瑠璃花夏(るり・はなか)は「感謝の気持ちも忘れないで務めたい」と、精神面での心がけについても語った。

 103期生の初舞台ラインダンスは、中村一徳氏演出のショー「Dramatis“S”」に組み込まれ、振付家のKAZUMI-BOYが、初めて初舞台生演出を手がける。

 KAZUMIは「103期生は朗らか、元気、そして統率がとれている。協調性に優れているので、最後の足あげ場面のほかにも、いくつかのラインダンスを(4分半の間に)入れることで、絆を表現したかった」と説明した。

 この日はケガのため1人が欠席し、103期生39人がけいこに参加したが、21日の初日には40人全員がそろう予定。